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今年よりシステムが新たになったLoLのプロシーン。今までの地域分けが撤廃されティア1では5大リーグ制が採用されるなど、大きな変化が多数ありました。その中でも最も目を引くイベントが新たな国際大会となるFirst stand。今までに開催されている国際戦のMSIやWorldsと比べてルールも異なる本大会。

新たなルールであるフィアレスドラフトを採用するなど挑戦的な大会となります。本記事では始めての開催となる2025シーズンのFirst Standについて詳しいルールや出場チームについて解説します。

LoL First Stand 2025
©LoL Esports Japan @lolesports_jp

First Standのルールは?

First Standに出場できるチームは韓国、中国、アメリカ、ヨーロッパ、環太平洋のリーグそれぞれのSpring Seasonを優勝したチーム、合計5チームで行われます。出場できるチームが少なく、開催日数も少ない少し変わった国際イベントです。Spring SeasonとFirst Standに共通している特徴は今年より採用されているフィアレスドラフトという方式です。

フィアレスドラフトとは

LoL WorldsMSIといった競技シーンの一般的なドラフトは、それぞれのチームがゲームごとに5体BAN、5体PICKします。これにより相手にとらせたくないチャンピオンと、自分たちが確保したいチャンピオンの読み合いになります。しかしフィアレスドラフトではそれに加えて同一の試合内で一度使われたチャンピオンはBANされるというルールがあります。普通のドラフトでは全員が現在のメタを熟知していると、どの試合でも同じキャラがBANされ同じキャラがPICKされることがよくあります。これによって同じような試合展開を幾度となく見ることもあります。

しかし、フィアレスドラフトでは現在最も強いチャンピオンを使えるだけでは、一度使ってしまうと次のゲームでは使いないため、より多くのキャラを使う必要があります。以上より、フィアレスドラフトでは今までよりより多くのバンピック戦術を見ることができるようになります。

大会の方式

First Standではラウンドロビンステージとノックアウトステージの2つに分けて行われます。ラウンドロビンステージでは全チーム総当たりのリーグ方式で行われ、その中の上位4チームがノックアウトステージに進出します。

ノックアウトステージでは4チームによるシングルエリミネーション方式のトーナメント戦が行われます。4チームによるシングルエリミネーションのため2試合で優勝チームが決まるというスピード感も特徴の大会です。

出場チーム紹介

今大会には韓国、中国、アメリカ、ヨーロッパ、環太平洋から計5チームが出場します。

Hanwha Life Esports

LoL First Stand Hanwha Life Esports
©Hanwha Life Esports@HLEofficial

言わずと知れた最強リージョンの1つである、韓国リーグLCK代表のHanwha Life Esports。Spring Seasonでは強豪チームであるGenGを破り優勝。一番のポイントはやはり今年新加入のTOPレーンZeus選手。長らくT1に所属し、一昨年、去年とWorldsを2連覇した最も実績を出している選手が電撃加入。

移籍に関してはなんらかのトラブルがあったものと報道されていましたが、それらをものともせず実力を出し切りLCK優勝に貢献。優勝候補筆頭といえるチームでしょう。

Top Esports

LoL First Stand TOP Esports
©TOPESPORTS@TOP_Esports_

LCKに並ぶ最強リージョンの中国リーグLPL代表のTop Esports。このチームの見どころはやはりTOPの369選手とJGのKnavi選手のライン。この2人は2023年、LoL界を震撼させ世界初のグランドスラムに王手をかけた最強時代のJDGに当時所属していた選手です。その後369選手がTop Esportsに移籍し、今年からKanavi選手が合流する形で移籍。

最強時代を築いた2名が再び世界に対して中国リーグの強さを見せつけるのか注目です。

Team Liquid Honda

LoL First Stand Team Liquid
©Team Liquid Honda LoL@TeamLiquidLoL

アメリカ地域のLTA代表、Team Liquid Honda。日本の企業であるHondaがメインスポンサーと日本にも馴染み深いチームです。SUPには世界大会の優勝経験があるcorejj選手や元T1所属のImpact選手など実力ある韓国人選手を多数抱えているのが特徴的なチームです。

しかし、そのなかでも試合中に最も目を引くのはMIDのAPA選手。APA選手はアメリカ国籍というのもあり、Team Liquidの顔のような存在です。しかし、やはり彼を有名足らしめているのは試合中のエモートです。エモートにより相手の選手を挑発するような行動を多くとりますが、その後実力を証明することもあれば、煽った相手選手にソロキルされることもあるお茶目な一面もある選手。ですが、TLが勝つ試合はAPA選手が活躍していることが多いことからもやはり、良くも悪くもチームの顔と呼べる存在です。長らく国際戦では影響を出せていないアメリカ地域の逆転劇を起こせるでしょうか。

Karmine Corp

LoL First Stand Karmine Corp
©Karmine Corp@KarmineCorp

ヨーロッパ地域のLEC代表、Karmine Corp。ヨーロッパ地域では長らくG2が最強チームとして君臨していました。そのG2のJGであるYike選手を移籍したKarmine Corp。Yike選手の独特なチャンピオンプールを活かし、なんと王者G2を破り国際戦に出場を果たします。

今までの国際戦ではG2以外あまり結果を出せていないヨーロッパ地域。しかしKCは非常に高い完成度で試合を展開しLECを圧倒していました。LECの新たな王者が世界に通用するのか楽しみなチームです。

CTBC Flying Oyster

日本も所属している環太平洋地域のLCP代表、CTBC Flying Oyster。直訳すると「空飛ぶ牡蠣」というなんとも不思議なチーム名。しかし、その実力は折り紙付きです。CFOの著名な選手といえばJGのJunjia選手。かつては最強リーグLPLの強豪チームであるEDGに所属し、LPL1位になったこともある世界的に見ても強い選手。昨年より環太平洋地域に所属し世界大会にも出場しました。

またMIDのHonQ選手も17歳という若さでありながらとてもつもない強さを持った選手です。豊富な国際戦の経験を持つJunjia選手を筆頭に最強地域に食らいつきます。LCP地域がどの程度世界レベルで通用するかというのは、日本地域からみても注目のポイントです。

First Standまとめ

以上が今年より行われる国際大会のFirst Standに関する情報です。前評判としてはやはり韓国、中国が優勝候補となります。しかし、この大会でどの程度存在感を出せるかが今年一年の各地域の指標にもなります。

また、視聴者の目線でも、新たなフィアレスドラフトが追加されたことで興味深い大会です。Spring Seasonでも評判の高いフィアレスドラフトが、今後LoLの競技シーンをどのように変えていくのかも目が離せない大会となります。日本のチームは残念ながら出場していませんが、この大会でお気に入りの地域を見つけるきっかけにするとよりLoLを楽しめるかもしれません!