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10月10日に開幕したLeague of Legends(以下LoL)の世界大会、Worlds2023。今大会は予選となるプレイイン、本戦となるスイスステージ、決勝となるノックアウトステージの3つで構成されています。予選に当たるプレイインステージではマイナーリージョンと呼ばれる世界大会の枠が少ない地域と、メジャーリージョンと呼ばれる世界大会の枠を3つ以上もらえている地域の下位チームがスイスステージ進出の2枠をかけて争います。

今回はプレイインステージを勝ち抜きスイスステージに進出を果たしたTeam BDSを紹介します。

LoL BDS
Image Credit: Team [email protected]

ヨーロッパリーグLEC紹介

Team BDSはヨーロッパのリーグ、LECのチームです。LECはメジャーリージョンの1つで世界大会の枠を3.5個もらえています。3.5枠をもらえているのはLECとアメリカリーグのLCSの2つでで、上位3つのチームとそれぞれの4位のチーム同士が戦って勝ったほうが世界大会に出場することができます。Team BDSはLECを4位通過したことでLCS4位通過のGolden Guardiansと最後の1枠をかけて世界大会開幕前日に戦い、勝利したBDSがプレイイン進出を決めました。

また現在のTOP、JG、MID、ADC、SUPと呼ばれるLoLのロールの分担を生み出したのはヨーロッパです。ヨーロッパでは新しいメタが生み出されることが多く、特徴的で新しい戦い方をするチームが多いことも特徴です。LoLの世界大会であるWorldsでは初年度以外のすべての年でアジア圏の国が優勝しており圧倒的な強さを誇りますが、唯一アジア圏以外の国が優勝したのが初年度のFnaticです。FnaticはWorlds2023にも出場しているLECのチームです。LECのチームとしては10年以上世界のトップに立っていない雪辱を果たし、リーグ全体として悲願の2度目の優勝をヨーロッパに持ち帰りたいところです。

Team BDSの特徴

BDSのロスターはTOP Adam選手、JG Sheo選手、MID nuc選手、ADC Crowwnie、SUP Labrov選手です。最大の特徴はTOPのAdam選手。現在はBOTレーンの影響力が大きく下側からゲームを動かしていくのが主流ですが、BDSは珍しくTOPから動かしていくチームです。Adam選手がレネクトンなどの主流の強いとされているチャンピオンを扱いながらも、プロシーンではあまり見ることのない非常に攻撃的なチャンピオンも好み、JGやMIDの選手がAdam選手を生かして試合を動かしていくのが勝ちのパターンとして非常に強力です。

Adam選手のGODS memeとは?

Adam選手の非常に攻撃的で他に類を見ないチャンピオンプールのことは総じてGODSと呼ばれています。GODSとはガレン(Garen)、オラフ(Oraf)、ダリウス(Darius)、セト(Sett)の四人の頭文字を取ったものです。

LoL Worlds 2023 BDS
Image Credit: LoL ESPORTS @lolesports

この四体のチャンピオンはアグレッシブなプレイを得意とし、育った時の破壊力はすさまじいですが、その反面チーム全体として対策をされてしまったときに生かすことが難しく、プロシーンではほとんど見ることがありません。しかし、Adam選手は持ち前の個人技と自信で攻撃的なプレイを続けチームをキャリーしきる展開が多く、その個性的なプレイから国際線においても多くのファンがおり、注目されています。GODSピックをした際のBDSの勝率は非常に高いことで知られ、Adam選手以外に使うプロプレイヤーがなかなかいないことから対策が難しくBAN/PICKでAdam選手の持ちキャラをほとんどBANするなどの対策を講じるチームもあります。

このように華々しいプレイスタイルを持つ反面、Adam選手がレネクトンなどのチーム構成を考えたピックをした際には、TOPのレーンでは勝てるもののキャリー力としてはGODSに劣るため試合中盤以降失速してしまいます。その際にBOTレーンがキャリーする展開がなかなかつかめずに負けてしまうことが多いため、Adam選手に頼らない勝ちパターンを見つけることも非常に重要です。

試合の見どころ

直近のメタではTOPレーンではタンクであるにも関わらず多彩なことができるカサンテが好まれています。しかしGODSの頭文字であるガレンはカサンテに対して非常に相性のいいチャンピオンです。その為BDSはガレンを使えるというだけで相手の構成に影響を与えることができるため、BAN/PICKの段階から相手チームがGODSに対してどのように対策するのかが非常に面白いポイントです。

またMIDレーンのnuc選手も非常に上手いプレイヤーで先述のGolden Guardians戦では相手MIDの韓国人選手にも強気に戦いレーンから大きく有利を作るシーンが何度もあり、上手さが際立つプレイヤーです。JGのSheon選手は強気なカバーやタワーダイブを得意としている印象があり、Adam選手、nuc選手が有利を作っていく際に欠かせないプレイヤーです。Sheon選手がどれだけソロレーンを勝たせることができるかがBDSの勝利に直結しているので、JGの動きに注目してみても試合を楽しんでみることができます。

しかしなによりも世界も注目しているAdam選手のプレイ、ここがBDSの一番の見どころでほかのチームにはない面白さです。スイスステージ進出を果たしたBDSですが、Adam選手のプレイが世界トップレベルの中国や韓国チーム相手にどこまで通用するかはWorlds2023を見ている全員が注目しているポイントです。

Team BDSまとめ

以上がLECを4位通過した今世界が最も注目しているTeam BDSの紹介でした。韓国のチームがメタを忠実に遂行することが多い中、ヨーロッパは新しいメタを生み出していくのが得意な地域。BDSはBOTメタを覆してTOPレーンからゲームを制覇しWorlds2023で勝ち進むことができるのでしょうか。日本代表のDFMもAdam選手に苦しめられプレイインで惜しくも負けてしまい敗退となってしまったため、日本人サポーターとしてもDFMに勝ったBDSには勝ち進んでほしいものです。これからもBDSのオリジナリティあふれるプレイに注目して世界大会を観戦していきましょう。

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