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10月10日に開幕したLeague of Legends(以下LoL)の世界大会、Worlds2023。今大会は予選となるプレイイン、本戦となるスイスステージ、決勝となるノックアウトステージの3つで構成されています。

今回はノックアウトステージのセミファイナル、今大会の準決勝の2試合の結果をお伝えします。

Worlds 2023 決勝 t1
Image Credit: LoL Esports
@lolesports

試合の結果一覧

クオーターファイナルに比べて更に予想を覆すような試合が起きたセミファイナル、その結果を試合内容も含めてお伝えします。

WeiboGaming vs Bilibili Gaming

記念すべきセミファイナルの初戦は中国リーグのLPLに所属するチーム同士の戦いです。同じ地域同士の激戦を制し3-2の接戦を勝利したのはWeiboGamingとなりました。

予想段階

WeiboGamingはLPL4位通過のチームですが、LPLの春、夏のシーズンともに5-6位タイと総合成績ではEDward GamingやTop Esportsといったチームに負けていました。Worlds進出をかけた最終予選で勝利し進出を決めたもののTop Esports相手は3-2、EDward Gaming相手は3-1での勝利と苦しい戦いが続いたため前評判としてはそれほど高く無いチームでした。

対するBilibili GamingはLPL2位通過のチームで春シーズンは2位、夏シーズンは3位と最強格であるJDGには一歩及ばないものの強豪チームとして順調に結果を出していたチームです。またノックアウトステージでは前評判が高くないNA地域のNRGを倒して勝ち上がったWeiboに比べて優勝候補の韓国リーグLCK1位通過のGen.Gを倒したBilibiliのほうが流れとしてもよくほとんどの人がBilibiliの勝利予想とみていました。公式サイトの勝利予想イベントPICK’EMでも84,8%がBilibili勝利と予想。当サイトのセミファイナル結果予想記事でもBilibiliの勝利と予想させていただきました。

試合内容

lol worlds 2023 準決勝
Image Credit: LoL Esports
@lolesports

試合の決め手となったのはやはりWeiboのTOP TheShy選手。非常にアグレッシブなプレイングで有名なプレイヤーで特徴的なプレイスタイルから多くのファンを持つ選手ですが、最近の試合ではそのプレイスタイルをあまり見ることができませんでした。最近のインタビューではWeiboのコーチがTheShy選手に安定したプレイを求めているといった発言もあったためTheShy選手を活かしきれていないのではないかといった懸念がありました。

しかしWeibo vs BilibiliではTheShy選手の実力をいかんなく発揮しチームを勝利に導いていました。特に3ゲーム目ではBilibiliのTOP Bin選手のエイトロックス相手にカウンターとしてグレイブスをピック。グレイブスはJGで主に使われるキャラクターですがTheShy選手は持ち前の実力と強気なプレイでレーン戦で圧倒します。そのままレーン戦での有利を活かし集団戦でもダメージとキルを生み出し、試合終了段階のスタッツは6/0/2といった驚異的なスコアを叩き出しました。第4ゲームでも試合には負けてしまったものの、クインという強気なピックを見せるようになってきたため波に乗ってきたTheShy選手に注目です。

T1 vs JDG

二戦目はLCK2位通過のT1とグランドスラムに王手をかけたLPL1位通過のJDGの試合です。この決勝でも見劣りすることない対戦カードで勝利したのはT1となりました。

予想段階

T1はLCK2位通過のチームで、特徴は何といってもチームの顔といえるFaker選手。LoLにおいてもっとも有名な選手で10年にわたりトップとしての活躍を続けている伝説の選手です。LoLの歴史において最も多くWorlds優勝を3回経験している選手ですが、最後の優勝は2016年とかなりさかのぼります。前人未到の悲願の4度目優勝を果たしたいところです。

JDGは優勝最有力候補のチームで春シーズン1位、MSI1位、夏シーズン1位と今年に開催された公式大会を全て優勝しており、Worldsを優勝すれば1年間の全ての大会を優勝する通称グランドスラムを達成することができるチームです。各レーンに名だたるプレイヤーが集まっており、個人でも集団戦でも最強格の仕上がりとなっています。

この二つのチームにはエース同士の因縁があり、Faker選手とJDGのADC Ruler選手は長きにわたりLCKにおいてしのぎを削ってきた関係でもあります。2015年、2016年にT1が史上初のWorlds2連覇を行い、2017年も決勝に進出。T1の1強時代と思われていた当時、Samsung Galaxyに所属していたRuler選手が怒涛の勢いでT1を倒し優勝しました。それ以来Ruler選手対Faker選手の戦いはほぼ互角の接戦を繰り広げることとなります。

lol worlds 2023 決勝
Image Credit: LoL Esports
@lolesports

試合内容

上記の予想記事ではグランドスラムが達成されることはない、というジンクスを遂行するものとしてT1の勝利を予想したのですが、実際に試合を見てみるとジンクスとは全く関係がなくT1が試合を支配しているといったイメージでした。特にT1は昨年のWorldsに披露していたマークスマンサポートを今年も使っているのが印象的です。

2ゲーム目にT1はケイトリン、アッシュデュオを披露し、ゲームには負けてしまったものの中盤までのレーン戦ではボットはT1が有利のまま進みました。3ゲーム目には打って変わってJDGがヴァルス、アッシュのマークスマンサポートを見せたのに対して、T1はメタを生み出した側が対抗策を知らないはずがないといった姿勢でレナータをピック。ボットレーンで大きな有利を生み出しゲームに勝利しました。メタを忠実にプレイする最強のJDGに対して新たなメタをぶつけ自分たちの土俵にあげるT1が勝利した形となりました。

lol worlds 2023 準決勝
Image Credit: LoL Esports
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準決勝結果まとめ

準決勝の結果とその試合内容は以上になります。Weiboが決勝まで勝ち上がるというのは多くの人が予想できなかった結果となり、昨年のDRXの這い上がりをも思わせる健闘ぶりです。去年に引き続き新たな挑戦者が王者へとなるのか、栄華を極めたT1が再び王者へと返り咲くのか、決勝にも目が離せません。