日本で大人気のFPSゲーム『Apex Legends』は、カジュアルに楽しむことは勿論、競技シーンでも注目されています。『ALGS』と呼ばれる、大規模なAPEXの公式世界大会は毎年開催されており、世界中から集結したプロ選手たちが戦います。世界的に有名なImperialHal選手やGenburten選手といった有名プレイヤーたちのプレイを観戦できるALGSチャンピオンシップでは、4日間で視聴回数370万回を超えました。
この記事では、APEXの世界大会と国内大会の概要、大会スケジュールをはじめ、大会ピック率ランキングをご紹介していきます。
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』とは
『Apex Legends』は、バトルロワイヤル型FPSゲーム。3人1組でチームを組んだ20部隊が何も持たずに島へ降り立ち、武器やアイテムを集めながら最後の1部隊になるまで戦います。他FPSゲームに比べて”体力が多く、キルタイムが長い”という特徴があり、レジェンドと呼ばれるキャラクターたちの固有のスキルの使い方は戦略に大きく関わってきます。勝つためにはエイム力と戦略が必要なゲームなので、高みを目指して成長していく楽しみがあるのも人気の理由です。
Apex Legendsの世界大会
APEXの世界大会は、毎年開催されている公式大会『ALGS』が有名です。ALGSには世界的に有名なCrylix選手やAlbralelie選手も参加します。世界各地のAPEXの強豪プロチームが集結し、最も盛り上がるAPEXの大会です。
このALGSについて、詳細にご紹介します。
『ALGS(Apex Legends Global Series)』とは
ALGSは「Apex Legends Global Series」の略称で、ゲーム開発会社であるエレクトリックアーツ(EA)が主催の公式世界大会です。大会は10か月かけて開催され、世界最強チームを決める、注目度が高いeスポーツの大会となります。

「ALGS year2」のチャンピオンシップが2022年7月に開催され、終幕。「ALGS year3」のプレシーズンが10月より開催されます。
eスポーツの大会はAPEXだけでなく、様々なゲームタイトルで開催されています。eスポーツの大会について、詳しく知りたい方は「eスポーツの大会とは?主なゲームタイトル」をご覧ください。本大会は、「プレシーズン」「プロリーグ」「プレイオフ」「チャンピオンシップ」という段階に分けて、開催されています。2022年度のALGS year3の公式ルールは下記の通りです。
・プレシーズン
プレシーズンはプロ選手だけでなく、アマチュア選手も参加が可能です。プレシーズンで上位8チーム以内に入ると、次のプロリーグへの出場権を獲得できます。
・プロリーグ
プロリーグは、「北米」「ヨーロッパ・中東・アフリカ」「北アジア太平洋」「南アジア太平洋」「南米」と5つの地域ごとにスプリット1とスプリット2に分かれて開催されます。
スプリット1は、事前に招待されたプロチーム22チームとプレシーズンで勝ち上がった8チームの計30チームが参加します。各地域の上位40チームが、「スプリット1プレイオフ」に参加できます。
スプリット2は、スプリット1プレイオフ、スプリット1プロリーグ、スプリット2プロリーグ予選で成績を収めた上位30チームが参加します。各地域の上位40チームが、「スプリット2プレイオフ」への参加権を獲得できます。
・プレイオフ
プレイオフは、プロリーグで上位の成績を収めたチームが集結し、世界一を決める大会です。オフラインでの開催となるため、実際に会場や中継で選手たちの様子を眺めながら大会を観戦することができます。
スプリット1プレイオフとスプリット2プレイオフの合計2回開催され、40チームが出場。予選と決勝に分かれており、予選の成績上位20チームが決勝に参加できます。
プレイオフで優勝すると優勝賞金を獲得でき、プレイオフにて良い成績を残すことでチャンピオンシップへの出場可能性が上がります。
・チャンピオンシップ
チャンピオンシップは、プレイオフのポイントと敗者復活戦のような役割を持つラストチャンス予選の成績を元に、10チーム4グループに分けられます。各グループでマッチを行い、それらの成績を元に、「ダブルエリミネーションブラケットステージ」のポジションが決定します。
ブラケットステージ終了後、マッチポイント制の決勝で20チームが戦い、世界一のチームを決定します。
ALGSの賞金とは
「ALGS year3 チャンピオンシップ」の賞金総額は200万ドル(日本円で約2億円)と発表されています。プレイオフの賞金総額は100万ドル、プロリーグの賞金総額は50万ドルです。「ALGS year2 チャンピオンシップ」では、優勝賞金は50万ドル、準優勝は30万ドル、3位は20万ドルでした。
他のeスポーツの大会の賞金額を知りたい方は「eスポーツの賞金はどれくらい?」をご覧ください。
【2022年】APEXの世界大会「ALGS」の結果
2022年7月10日に行われた、「ALGS チャンピオンシップ」の決勝では、オーストラリアのチーム「DarkZero(元REIGNITE)」が優勝を飾りました「DarkZero」はGenburten選手とZer0選手、Sharky選手の3人チーム。2021年のALGSでもGenburten選手が不在だったにも関わらず見事、優勝を勝ち取った強豪チームです。
順位 | チーム |
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1位 | DarkZero |
2位 | Furia |
3位 | 100 Thieves |
4位 | FNATIC |
5位 | GMT Esports |
6位 | Spacestation |
7位 | TSM |
8位 | Alliance |
9位 | NRG |
10位 | aD |
Apex Legendsの国内大会
日本で人気が高いAPEXは、世界だけでなく国内でも大会が開催されています。
企業による大きな大会から個人が主催する小さな大会まで様々な大会がありますが、この記事では視聴者が多く、特に盛り上がっている大きな大会をメインにご紹介します。
・『Crazy Raccoon Cup Apex Legends』

大会名 | 第9.5回CRカップ |
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日程 | 2022年9月18日(日) |
開催地 | オンライン |
プロゲーミングチーム「Crazy Raccoon」が主催するCRカップと呼ばれる大規模な国内大会です。
招待制の大会で、チームメンバーの編成は実力によってコストが振り分けられた、ポイント制。様々な実力のメンバーが混ざっているため、拮抗した熱い戦いを見ることができます。
直近で開催された第9.5回CRカップでは、プロ選手であるRas選手とselly選手、ストリーマーのTIE Ruさん、NIRUさんなど錚々たるメンバーが参加。
『第9.5回CRカップ』ではCptさん、花芽すみれさん、一ノ瀬うるはさんによる「Star☆Flower」が優勝し、優勝賞金150万円と優勝カップを手にしました。
・『RAGE Apex Legends』
大会名 | RAGE Apex Legends 2022 Summer |
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日程 | DAY1:2022年8月27日(土) DAY2:2022年8月27日(土) |
開催地 | 千葉(幕張メッセ) |
『RAGE Apex Legends』は、eスポーツの総合イベントブランド「RAGE」が主催する大規模なオフラインイベントです。
会場では生で大会観戦ができ、プロチームの物販や撮影会、ゲーミングデバイスを試遊できる企業ブースがあります。実際に目で見て楽しめる、オフラインならではのイベントです。
DAY1では人気ストリーマーによる大会、DAY2ではファン投票で選出されたプロ選手による大会が行われました。
・『VTuber最協決定戦』
大会名 | VTuber最協決定戦 Season4 |
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日程 | 2022年4月17日(日) |
開催地 | オンライン |
『VTuber最協決定戦』は、Vtuberの渋谷ハルさんが主催する、文字通りVtuberのみが参加できる大会です。
人気Vtuberたちがチームを組み、この大会に向けて練習をする様子はファンならつい応援したくなってしまいます。Vtuberたちの絆や成長を感じられる良い大会で、毎回大きな盛り上がりを見せています。
『VTuber最協決定戦 Season4』では大人気Vtuberの葛葉さん、イブラヒムさん、花芽すみれさんをはじめとする有名配信者が多数出場しています。
・『えぺまつり』

大会名 | えぺまつり 外伝S |
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日程 | 2022年5月15日(日) |
開催地 | オンライン |
『えぺまつり』はクリエイター、Vtuber、ストリーマー、プロゲーマー等の著名な配信者が集結し、チームを組んで戦う大規模な大会です。
『えぺまつり 外伝』シリーズでは、大会当日にドラフト会議で即席チームを決定するという特殊なルールを採用。当日何が起こるかわからない、お祭り感が特徴の大会です。
直近の『えぺまつり 外伝S』にはAPEX解説動画でお馴染みのBobSappAimさんや歌い手の天月さんなど多種多様な配信者が出場しています。
【2022年9月以降】APEXの大会日程、スケジュール表
日程 | 大会名 | |
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2022年9月22日 | 狩野英孝とSPYGEAの凸凹杯vol.2 | |
2022年10月5日(水) | ドラフト | GALLERIA IGL MASTERS |
2022年10月6日(木) | 本番 | |
2022年10月8日~9日 | 予選1 | ALGSプレシーズン予選 |
2022年10月15日~16日 | 予選2 | |
2022年10月22日~23日 | 予選3 | |
2022年10月29日~30日 | 予選4 | |
2022年10月29日 | Meteor Cup | |
2022年11月6日~ | ALGSプロリーグスプリット1 | |
2022年11月19日~ | ALGSチャレンジャーサーキット |
APEX大会のレジェンドピック率ランキング
直近に行われたAPEXの公式世界大会は、2022年7月に行われた「ALGS year2 チャンピオンシップ」です。本大会でのレジェンドのピック率をランキング化し、キャラクターの特性をご紹介します。
APEX大会ピック率第1位:『ヴァルキリー』

第1位は、使用率驚異の98%のヴァルキリー。本大会では、どのチームもほぼ必ずピックする程の必須キャラクターとなりました。
ヴァルキリーはウルト「スカイハイダイブ」にて、チームメンバー全員を連れて安全に長距離を移動し、ポジション変更できる点が非常に強力。調査ビーコンを読んで次の安置を知ることができるリコンの特性とウルトが噛み合っており、”安置優先ムーブ”が必要な大会で、活躍の場が多いキャラクターです。
パッシブ「VTOLジェット」で縦軸の動きが可能。アビリティ「ミサイルスワーム」では、敵部隊にダメージを与えることも出来るという、どのスキルも使える場が多い、優秀なキャラクター。
この大会のピック率の高さを受け、その後のアップデートにてアビリティを全体的に弱体されてしまいましたが、安置優先のムーブを重要視する場面では使用率は高いままです。
APEX大会ピック率第2位:『ジブラルタル』

第2位は使用率70%のジブラルタル。パッシブの「ガンシールド」とアビリティの「プロテクトシールド」による防御性能の高さが特徴です。
ウルト「防衛爆撃」によって攻撃性能も高く、攻守共にバランスの取れたキャラクター。特にドームシールドは役に立つ場面が多く、大会でピックされる理由の1つというほど重要なスキルです。
本大会後、マッドマギーのウルト「レッキング・ボール」でドームシールドが破壊されるようになり、間接的に弱体化されています。
APEX大会ピック率第3位:『コースティック』

第3位は使用率47%のコースティック。主に防衛用のキャラクターで、順位を上げる必要のある場面で輝くレジェンドです。
アビリティ「NOXガストラップ」で建物の入口付近にガストラップを置いて守りを固めれば、敵チームは中々攻められません。ウルト「NOXガスグレネード」は敵チームにガスダメージを与え、視覚阻害効果もあります。
牽制効果のあるガストラップは順位を上げるために役立ちます。ピンチの場面ではウルトとアビリティで時間を稼ぎやすく、ピンチを切り抜ける可能性を作ることのできるキャラクターです。
まとめ
今回は子供から大人まで国内で大人気のゲーム、『Apex Legends』の大会についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
APEXの公式世界大会である「ALGS」は毎年開催されており、出場選手によってハイレベルな戦いが繰り広げられます。有名なプロ選手が多数出場し、激闘する様子を見ることができるため、興味がある人は観戦をおすすめします。
世界大会だけでなく、国内大会も盛んに開催されています。スリーマンセルで戦うAPEXは大会を巡り、様々なドラマを生み出します。お気に入りのチームを見つけて応援することで、より大会を楽しむことができます。大会参加者の熱気を感じ、ゲームへのモチベーションが上がる人も多いでしょう。
ALGS year3も開幕し、まだまだ熱気があるAPEXの競技シーンがどのように変化していくのか、ますます目が離せません。