カウンターストライクはじめとする多くのオンラインゲームでは、通信状況があまり良くない状況でもスムーズなゲームプレイを実現するため、様々な技術が用いられています。通信速度が異なるプレイヤー間で公平なゲームを行うためにもCSレートは重要な要素となり、それぞれのプレイヤーで異なる設定が必要となります。
本記事では、さまざまなネットワーク状況下でカウンターストライクレートがどのように機能しているのかを詳しく解説させていただきます。また、CSレートを変更するためのコマンドについてもご紹介しているので、気になる方は最後までご覧いただけますと幸いです。
カウンターストライクレートとは?
CSを始めたばかりのプレイヤーはあまりピンとこないかもしれませんが、カウンターストライクではC/S(クライアント/サーバーモデル)という技術を使って、プレイヤーのパソコン (クライアント) とCSGOサーバー間の通信を行っています。CSGOのゲーム中はクライアントとサーバー間で常に相互通信を行っており、クライアント側で操作したものは全てサーバーに転送され、サーバーは受け取った通信を処理した後、接続している各クライアントにその情報を再転送しております。
カウンターストライクレートとは、カウンターストライクサーバーからクライアントへ転送されるデータを指しており、このデータを受信する速度によって、パソコンの画面に表示される内容が決まります。サーバーはTick Rateと呼ばれる数値に基づいて情報が計算され、サーバーデータが更新される頻度が決まります。
例えば、64 tickではクライアント側が1秒あたり64回の情報を処理でき、128 tickでは1秒あたり128回の情報を処理できることを意味します。基本的にカウンターストライクの多くのサーバーでは128 tickで動いているので、1秒あたり128回、サーバーとのより取りを必要とします。
カウンターストライクではそのゲームシステム上、ネットワーク系のコマンドをしっかりと設定していないと、相手プレイヤーより不利な状況で戦うことになってしまいます。
カウンターストライクレートで使用できるコマンドはわずかしかありませんが、その前にカウンターストライクで設定可能なレートとその詳細をご紹介します。
カウンターストライクのレート
CSで設定することのできるレートは次の通りです。
速度 | レート値 |
---|---|
.5 Mbps | 62500 (最小) |
1.0 Mbps | 125000 |
1.5 Mbps | 187500 |
1.57 Mbps | 196608 (デフォルト) |
2.0 Mbps | 250000 |
2.5 Mbps | 312500 |
3.0 Mbps | 375000 |
3.5 Mbps | 437500 |
4.0 Mbps | 500000 |
4.5 Mbps | 562500 |
5.0 Mbps | 625000 |
5.5 Mbps | 687500 |
6.0 Mbps | 750000 |
6.2 Mbps | 786432 (最大) |
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最適なカウンターストライクレートの設定方法
自身にとって最適なカウンターストライクレートを設定するためにもまずは、インターネット速度を計測してみましょう。speedtest.netもしくは同様のテストツールを使用してインターネット速度を計測できましたら、カウンターストライクレートをさらに高く設定するか低くする必要があるかを判断します。インターネット速度が速ければ速いほどMbpsが高くなり、高めのカウンターストライクレートを適用することとなります。
自分にとって最適なカウンターストライクレートを見つけましたら、CSのコンソールへコマンドを入力することを忘れないようにしましょう。設定したCSGOレートでゲームを起動するためには自動実行コマンドを作成するか、コンソールへ入力する必要があります。コマンド入力の仕方は「rate」の後に数値を入力するのみで設定できます。(例: rate 196608 )
カウンターストライクで補完設定を行う方法
カウンターストライクではゲームのシステム上、サーバーから受け取った情報をそのまま表示しますと、クライアント側で動かすキャラクターが不規則に表示され、カクカクになってしまう原因となります。
この現象を防ぐために、カウンターストライクではサーバーから受け取った最新の情報をクライアント側で表示するのではなく、1つ前の情報を表示しながら最新の情報と照らし合わせて情報の補間を行うことで、遅延のないスムーズなゲーム体験を実現しています。
これはカウンターストライクレートの「cl_interpolate」というコマンドで制御されており、デフォルトの値は「1」となっています。(値が0の場合はOFF、1の場合はONとなります。)
また、カウンターストライクでは情報を補間する間隔は「cl_interp」というコマンドで制御され、この値はサーバーに入った時点での「cl_updaterate」と「cl_interp_ratio」の数値に基づき決められます。この中で「cl_interp」と「cl_interp_ratio」の値を自分にあった設定へ変更することで他プレイヤーよりも有利に戦えることが可能となります。なお、この値はゲームサーバーに入っている間は変更できませんので、一度観戦モードに入るかロビーへ戻ってから変更するようにしましょう。
インターネット接続が十分な場合は、「cl_interp_ratio」は「cl_interp_ratio “1”」もしくは「cl_interp_ratio “2”」でも問題ありません。
しかし、インターネット接続が不十分で他のプレイヤーの動きがカクカクしてしまう場合は「cl_interp_ratio」を「cl_interp_ratio “2”」へと補完設定を変更することでカクつきが直り、滑らかにプレイできると思います。
カウンターストライクレート補完設定の重要性
上述でも説明した通り、cl_interp系のネットワーク周りのコマンドはとても重要な要素です。特にカウンターストライクの海外プレイヤーはカウンターストライクのコマンド設定もしっかり行っていることが多いため、今までカウンターストライクレートの設定を変更していなかったプレイヤーは不利な状態で戦っていたかもしれません。
カウンターストライクをプレイしていて対戦相手の反応速度が異様に速かったり、相手の撃った弾がものすごいスピードでこちら側に当たるといった経験をしたことはありませんでしょうか?極端な場合だと、相手プレイヤーが物陰から出てきた瞬間には自分が撃たれている状態で、キルを取られた後にやっと相手プレイヤーのキャラクターが物陰から出てくるといったことも起きる場合があります。
インターネット回線のせいだと思うプレイヤーも多くいますが、実はカウンターストライクレート設定の問題だったというケースも多くあります。
カウンターストライクレートのオススメ補完設定
ここでは、オススメのCSレート設定を紹介しています。しかし、CSレートの最適な設定はお使いのパソコンと通信回線によって変わることがありますので、自分にあったベストな設定へ変更するようにしてください。
オススメのカウンターストライクレート値
- cl_interpolate “1”
- cl_interp “0.03100”
- cl_updaterate “128”
- cl_interp_ratio “2”
カウンターストライクの配信を行っているトッププレイヤーや海外のプレイヤーは配信中に自身のCSレート設定を公開している方もいますので、そのプレイヤーと同じ設定を試すのもオススメです。
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カウンターストライクレート設定コマンド一覧
ここではカウンターストライクのレートやネットワークを設定する際に役立つコマンドをご紹介しています。
cl_resend
カウンターストライクはクライアントとサーバー間で通信を行うことによって動作するオンラインゲームです。カウンターストライクでは、サーバーへの接続に問題が生じた際や接続が失敗した際に遅延が発生する場合があります。CSをプレイ中、「CSサーバーに接続しようとしています」というメッセージが頻繁に表示される場合、サーバーへの接続に問題が生じている可能性が考えられます。そういった際は、このコマンドを使用して、任意の接続時間へ設定することで解決できます。
使用方法
- CSコンソールを開く
- cl_resend “再接続に必要な待機時間”
- 1.5秒から20秒までの数字を入力できます
cl_cmdrate
カウンターストライクのTick Rateを変更するためのコマンドとなります。カウンターストライクでは1秒あたり64回の情報を処理できる「64 tick」か1秒あたり128回の情報を処理できる「128 tick」のいずれかを選択することができ、オススメは「128 tick」となります。もし、変更が必要な場合は以下の方法で変更することが可能です。
使用方法
- カウンターストライクコンソールを開く
- cl_cmdrate “128” もしくはcl_cmdrate “64” を入力
cl_lagcompensation
カウンターストライクをプレイしている時、実際に自分の見えている画面内の情報とカウンターストライクサーバー上の情報間には多少の違いがあります。CSGOサーバーは各プレイヤーのpingを認識し、各プレイヤー間で情報の差がある場合、それを正すために計算・処理を行う必要があります。pingと補完時間を適切にサーバーに伝えることによって、ラグが起きにくくスムーズなプレイを楽しむことができます。基本的にこのコマンドは常にONにしている方がいいでしょう。
使用方法
- カウンターストライクコンソールを開く
- cl_lagcompensation “1” を入力
mm_dedicated_search_maxping
カウンターストライクで「マッチメイキングがなかなか決まらない」、「マッチメイキングでずっと止まっている」というような状況が起こる場合は、カウンターストライクのマッチメイキングサーバーへの接続に遅延が発生している可能性が高いです。
このコマンドを使用しpingの最大数を調整することで、マッチメイキングサーバーに接続する際の遅延問題を修正できます。デフォルト値は150に設定されており、最大350までの間でお好きな数字へ設定できます。
使用方法
- カウンターストライクコンソールを開く
- mm_dedicated_search_maxping “ping値” を入力
レートの設定が適切に完了しましたら手始めにカウンターストライクのランク戦を行ってみてはいかがでしょうか?
カウンターストライクレートの設定方法やコマンド まとめ
今回は、カウンターストライクレートの設定方法やコマンドについてご紹介いたしました。カウンターストライクのネットワーク周りの設定は複雑な部分も多いですが、プレイしていく中で非常に重要な要素でもあります。
特に今までカウンターストライクレートの設定を触っていなかったプレイヤーの方は、他のプレイヤーと比べて不利な状況下で戦っていたかもしれません。また、カウンターストライクで「急にラグが多くなった」、「相手プレイヤーがカクつくようになった」と感じる方はカウンターストライクレートの設定方法を見直すことで改善する場合があります。
カウンターストライクレートについてよくある質問
カウンターストライクレートとは?
カウンターストライクではC/S(クライアント/サーバーモデル)という技術を使って、プレイヤーのパソコン (クライアント) とCSGOサーバー間の通信を行っています。CSレートとは、 CSサーバーからクライアントへ転送されるデータを指しており、このデータを受信する速度によって、パソコンの画面に表示される内容が決まります。サーバーはTick Rateと呼ばれる数値に基づいて情報が計算され、サーバーデータが更新される頻度が決まります。
最適なカウンターストライクレートの設定方法とは?
各プレイヤーにとって最適なカウンターストライクレートを設定するためにも、まずはインターネットの速度を測る必要があります。インターネット速度を計測できましたら上記の表を確認し、カウンターストライクのコンソールを使ってレートの値を調整してください。インターネット速度が速ければ速いほどMbpsが高くなり、高めのカウンターストライクレートを適用することとなります。
カウンターストライクレートはなぜ調整が必要?
カウンターストライクレートの調整が必要な理由としては、お使いのインターネット回線によってはカウンターストライクサーバーとの通信が最適な状態ではない場合があるためです。海外のプレイヤーやトッププレイヤーは自身の回線に合った最適なレートへ調整しているため、極端な例だと「相手の撃った弾がものすごいスピードでこちら側に当たる」といったことや「相手の姿が見えた瞬間にキルを取られていた」といったことが起こります。