2XKOがアーリーアクセス開始 コンソールへの対応も続行中

Riot Games, Inc.(米国)の日本法人である合同会社ライアットゲームズ(港区六本木、社長/CEO:藤本 恭史)は、基本プレイ無料の2v2チーム形式格闘ゲーム『2XKO(ツーエックスケーオー)』において、日本時間 2025年10月8日(水)よりアーリーアクセスがPC版でスタートしたことを発表した。

2XKO Topイラスト

 Windows PC版での『2XKO』アーリーアクセススタートと共に、Season 0が併せて開幕となった。アーリーアクセス開始以降、アカウントのリセットは行われない。アンロックした全チャンピオンやカスタマイズアイテムは、すべて自分の所持品として残るとのことだ。同Season開催中もアップデートは継続され、10週に1人新しいキャラクターが追加されるとの事である。

 同作は東京ゲームショウ2025でも試遊台を出しており、Riot Gamesの新規タイトルとして大きな注目を集めていた。本記事では簡単な手触りと課金要素についても少々触れていくことにする。

別ゲーの格ゲー移植とアニメ風味

 元々2XKOは『リーグ・オブ・レジェンド(以下、LoLと表記)』を原作に持つゲームであり、同タイトルはe-Sports向けコンテンツをかじったことのあるユーザーならば耳にした事もあるレベルでの知名度を誇る。LoLはプレイヤー一人がキャラクター一人を操作する見下ろし型のDota系作品であったが、今作はサイドビューかつ2on2の格闘ゲームという全く違うジャンルとしてリリースされている。

 昨今元々あったゲームが別タイトルとしてリリースされるという流れはちらほら見られており、ソーシャルゲームである「グランブルーファンタジー」は探索系RPGとして「GRANBLUE FANTASY: Relink』が、格闘ゲームとしては『Granblue Fantasy Versus: Rising』がリリースされている。特に後者のタイトルについては原作の雰囲気を大事にしながらも、格闘ゲームとしてキャラクターを落とし込んだ作り込みの高さが高い評価を得ている。開発元は格闘ゲームの制作に知見を持つアークシステムワークスであり、同社の提供する「ギルティギア ストライヴ」は、アニメ風のキャラクターが3Dで余す所なくアニメライク表現を使って描写されており、そういった要素の結実とも取れるだろう。

 今作2XKOもその手のアニメライクな描写のゲームとして出されているが、その手触りはむしろストリートファイター6のモダン操作に近い「誰でもとっつきやすい」ゲームとなっている。

 

簡単操作で快適なプレイを

 ゲーム開始後にはチュートリアルがあり、基本的な操作を学ぶことが可能となっている。操作そのものは複雑なコマンドを必要とせず、ある程度のボタン連打で自動的にコンボが継続する。そのため追い込まれても逆転の目が出やすいゲームシステムだ。

チュートリアル画面

 本作の最大の特徴が、タッグを組んだ際のキャラクターとの交代システムだ。X-MEN VS Street Fighterから続く「相方が攻撃を行い、場合によっては交代可能」というシステムを昇華させたのがこのシステムの特徴と言える。強力な攻撃を自分と相方で重ねたり、相方が援護攻撃をした後に任意で交代可能であったり、操作キャラクターを即座に切り替えて自キャラ、相方、自キャラと目まぐるしいコンボを決めたりする事が出来るという幅の広さを持つシステムだ。

 これらを統括するのが「スタイル」であり、自分が交代要素をどれだけ使いこなすかに沿った様々な恩恵が用意されている。そのため、キャラ同士の組み合わせとスタイルの組み合わせ次第で相当数のパターンが存在するのだ。場合によっては単独でのプレイも可能となるが、サポートキャラが居ないため取れる戦術が限られる。もっとも、その分キャラクターも相応に強化されるため、ハイリスク・ハイリターンなスタイルとなる。

チュートリアルでの必殺技シーン

 ゲームそのものはアーリーアクセスでもあるためか、キャラクターごとの相性差が大きく出る様な形となっている。飛び道具持ちは決して万能ではないが、発生が早くリーチの長いキャラクターは総じて相性有利の傾向がある。各キャラクターごとの挙動を把握するのもそうだが、対戦相手の特性を見抜けないと途端に劣勢に追い込まれるケースも多い。なかなかに歯ごたえのある難易度の作品だ。

対戦前のデモ画面

 

唐突なアップデートと懐かしいオンライン対戦

 さて本アーリーアクセスに先立って、新規チャンピオン(キャラクター)が一度に2体もアンロックされている。設置型の罠を数多く用いるティーモと、独自リソースのあるスピーディーなワーウィックだ。これに関しては開始直前にアナウンスされた内容との事なので、開発元からの本テストに対するサプライズであると言えるだろう。プレイヤーを増やすには絶好の初動となりそうだ。

 対戦もいわゆるオンラインロビー制であり、その様子を外から見ることも出来る。さながらゲーセンで白熱した対戦を行うように見える様子は、現在の日本では失われつつあるアーケードゲーム文化を思い起こさせるものである。なお観戦機能についても今後実装予定との事なので、オンライン対戦だけでなく上級者のプレイを見たりする事も可能になるのだろう。

オンライン対戦ロビー

 課金周りについてはやや重めであり、4キャラクターを解放しゲーム内通貨を獲得できる「スタンダードな」シーズンパスが4500円だ。いろいろなオマケ要素がついた最高額のパックは15000円と、なかなかに強気の値段設定である。ユーザーがどれだけ今作についてこられるのか、大いに注目されるタイトルである事は間違いない。

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