プロeスポーツチームREJECT 躍動の下半期に

 eスポーツチームは数多く存在するが、ここ最近ニュースを騒がせているチームの一つが株式会社REJECTが運営するプロeスポーツチーム「REJECT」だ。この記事ではここ最近の同チームの動向と、他チームとのMOU(覚書)締結についての内容を追っていく。

Rejectロゴ

OVERWATCHは太平洋を股にかけたバトルへ

 

まずは同チームのOVERWATCH部門についてだ。OVERWATCH部門が2025年8月25日(月)より開幕した『Overwatch Champions Series JAPAN 2025 Stage 3』(以下、OWCS JAPAN)に出場を果たし、『Overwatch Champions Series 2025 – Japan vs Pacific Road to World Finals』への進出権を獲得したことを10月4日に発表した。

 

 REJECTはレギュラーシーズンをグループBの2位で通過。プレイオフではセミファイナルでPlease Not Hero Banに4-1で勝利し、OWCS JAPAN Grand Finalへ進出。2025年10月4日(土)に開催されたオフライン決勝ではVARRELと対戦し惜敗したものの、10月24日(金)〜25日(土)に韓国・ソウル(弘大)開催の『Overwatch Champions Series 2025 – Japan vs Pacific Road to World Finals』への進出権を獲得しているとのことだ。

 

 同大会ではオフライン決勝で衝突したVARRELと再戦。勝った側は決勝へと進出する事になり、Nosebleed EsportsもしくはThe Gatos Guaposの勝ち抜けた側との試合が待っている。日本と韓国の混成チームであるVARRELとREJECTと、多国籍チームであるNosebleedとGatosの激突は構成メンバーの顔ぶれのユニークさもあって、興味深い試合が繰り広げられる事だろう。

 

 FATAL FURY部門においては、同チームに所属するSCOREが、2025年9月27日(土)〜28日(日)にオンラインで開催された『SWC 2025 Qualifier Online Round – East Asia 2』にて優勝したことが9月29日に発表されている。『SWC 2025 Qualifier Online Round – East Asia 1』では、同じくREJECT所属のLaggiaが優勝、SCOREは準優勝という結果となったが、今回雪辱を晴らす形となった。

 

 両名はすでにFATAL FURY/餓狼伝説 CotW)部門選手としてSWCへの出場権を獲得している他、SCORE選手についてはSAMURAI SPIRITS部門でも出場権を獲得しているマルチタイトルでの参戦となっている。格闘ゲーム部門においても同チームの存在感を示していきたいとの意気込みが語られている。

 

 モバイル向けタイトルであっても同チームの存在感は薄れない。REJECTのPUBG MOBILE部門は2025年9月13日(土)に開幕した『PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE SEASON5 Phase2』(以下、PMJL S5 Phase2)に出場し、最終日を終えて優勝したことが10月5日に発表された。REJECTは賞金300万円に加え、「International Cup 2025」および「PUBG MOBILE Global Championship 2025(PMGC 2025)」の出場権をあわせて獲得しているとの事である。

 

 同チームが今後エントリーする大会について見ていこう。まずInternational Cup 2025についてだが、これは日本・韓国・インドのチームが出場する国際大会となっている。10月31日(金)〜11月2日(日)にインドでオフライン環境での開催となる。上位2チームにPMGC 2025 出場権が付与され、大会の賞金総額は約1,700万円となっている。

 

 その次に控える大会はPUBG Mobile Global Championship 2025だ。年間を締めくくる世界大会と位置づけられ、11月24日(月)〜12月14日(日)にタイで開催予定。昨年度は賞金総額300万ドル(日本円にして約4.5億円)の賞金規模を誇る、モバイル向けのタイトルとしてはかなり規模の大きな大会だ。

 

 昨年も今年も安定した成績を打ち出している同チームの今後の健闘に、大きな注目があつまる事だろう。

 

MOUにより高まる商機の気配

REJECTとWolves e-Sportsのロゴ

 さてそんな中で10月3日、株式会社REJECT(本社:東京都港区、代表取締役:甲山翔也、以下「REJECT」)は、中国を拠点とするeスポーツクラブ Wolves Esports と、主に日中両地域における『Identity V(第五人格)』のeスポーツ/ゲーム領域での協業を視野に入れた覚書(MOU:Memorandum of Understanding)を締結したことを発表した。この締結により、両チームは主に『第五人格』分野における選手・スタッフ交流、共同イベントやショーマッチ、コンテンツ共同制作、パートナー連携など、双方の強みを生かした取り組みを順次検討していくとのことだ。

 

 Wolves EsportsはIdentity Vの強豪チームとして知られており、REJECTも日本においては強豪チームの一つに数えられている。パブリッシャーのNetEase Gamesとしても有力チーム同士が連携しイベントを主催していく事が、マーケティングにとって強みとなる可能性は大いにある。今後同タイトルの注目度が更に上がることは間違いなしだ。

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