ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025 Division F 第10節閉幕 戦いの舞台はプレイオフへ
11月26日、株式会社カプコンは11月25日(火)に行われた「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025 Division F 第10節」の試合速報を通知した。本戦をもってDivision Fの全日程が終了し、上位3チームがプレイオフへの進出権を獲得する。

先の見えない戦いでも勝ちを拾いたい第1試合
第1試合のカードはVARRELとDetonatioN FocusMeの対戦となった。この両チームは試合開始時点で上位3チームへの進出の道が閉ざされている。というのも、DatonetioN FocusMeと3位のZeta Divisionのスコアは第9節終了時点で相当に開いており、第10節の対戦成績が総合順位の変動をもたらさない程に差がついていたのである。一方のVARRELも下位チームから脱する事が出来ない状況であり、ここでDetonatioN FocusMeを下してもプレイオフ進出が達成出来ないのは明白であった。そういった意味では、この試合は「どちらがより強いか」という点だけを決するための、ある種純粋な試合であったと言えよう。
先鋒戦はDetonatioN FocusMeのGO1選手が、中堅戦はVARRELのts選手がそれぞれ2勝をもぎ取り、お互い大将戦での決着をつける形となった。大将戦はVARRELを支えたエース水派選手の舞がエントリー、DetonatioN FocusMeはチームリーダーの板橋ザンギエフ選手がマリーザで出場した。序盤から舞の飛び道具が攻めの一手を決定づけ、随所で投げも通り板橋ザンギエフ選手を劣勢に追い込んでいく。途中マリーザのスーパーアーツLv.2「メテオリティス」で飛び道具を回避をするなど反撃を通していくシーンも見られた。水派選手が順調に2BATTLEを連取した所で、たまらず板橋ザンギエフ選手はインターバルを取得。休憩を挟みキャラクターをザンギエフに変更するも、水派選手を止めることはできず押し切られて決着がついた。VARRELはここで勝利を重ねたが、総合戦績では140ポイント獲得の第5位という結果でイベントを締めくくる事となった。
勝ちの流れを決定づけたい第2試合
第2試合はFUKUSHIMA IBUSHIGINとREJECTの対戦カードだ。REJECTは前回の第9節で、所属選手のウメハラ選手が大会初勝利を飾るなど勢いに乗っているチームだ。本SFLの他にもチームとしてさまざまなプログラムを用意するなど、波に乗っているだけに第10節を取りこぼしたくはない状況だ。FUKUSHIMA IBUSHIGINは下位チームではあるものの、なんとか1試合を勝ちで収めて実力を知らしめたい所である。
先鋒戦はFUKUSHIMA IBUSHIGINの2BASSA選手がウメハラ選手を下し、次鋒ではREJECTのLeShar選手が勝ちをもぎ取る混戦模様。こちらも試合の行方は大将戦に託された。大将戦はFUKUSHIMA IBUSHIGINチームリーダーのヤナイ選手がベガ、対してREJECTのポイントゲッターであるふ~ど選手がエドで挑戦。ヤナイ選手のベガは果敢に攻め立てると共に、随所での細かなテクニックを見せてふ~ど選手を追い詰める。しかしふ~ど選手も無敵技を軸にした反撃を高確率で成功させ、対空攻撃においても高い精度で撃ち落としにかかるなどハイレベルな展開となった。ふ~ど選手がリーチをかけた第4BATTLEの第2ROUNDで、画面端に追い詰められたふ~ど選手は通常技のカウンターヒットからスーパーアーツLv.2「サイコキャノン」を用いたコンボを仕掛け、なんと逆にヤナイ選手を画面端に追い詰める。ここで試合の流れが決定したのか、最後は相打ち前提の状況からふ~ど選手がチャンスを勝ち取りコンボを繋げ、スーパーアーツLv.1「サイコストーム」でK.O.勝利。ヤナイ選手、ふ~ど選手ともにお互いの技量が真っ向からぶつかる一戦であった。この試合でREJECTは合計300ポイントを獲得。ランキング1位での通過を確実なものとした。
プレイオフの前哨戦として見応えのある第3試合
第3試合はZETA DIVISION Geeklyと広島 TEAM iXAの勝負だ。両チームそれぞれZETA側は3位、広島側は2位で本イベント通過が確定している状態であり、プレイオフではこの両チームが激突する事になる。そのため本試合はいわば前哨戦の様なカードとして展開される事となり、否が応でも期待が高まる様相を見せていた。
試合展開は先鋒戦、中堅戦ともに広島 TEAM iXAが勝利。大将戦は勝ちをもぎ取りたいZETA DIVISION Geeklyがももち選手、対する広島 TEAM iXAはあでりい選手というDivision Fの獲得ポイントランキング上位同士の対決、さらに操作キャラクターが両者エドをチョイスするというミラーマッチとなった。注目の集まる最終戦は随所にあでりい選手の優れた技巧が光る流れとなった。ももち選手は代名詞である深い歩きという歩行動作で敵の出方をニュートラルに待ち構えるテクニックを持っている。だがそれを咎めるようにあでりい選手が密着状態をキープ、歩行を行わせず読み合いの勝負に持ち込んで勝ちへの流れを掴み、試合を有利に進めるなど、ももち選手の苦手な状況を徐々に作り出していく。さらに、エドの必殺技であるサイコフリッカーを絡めた読み合いでは常に有利に立ち回るなど、あでりい選手が着実にリターンを取っていく。最後はももち選手が牽制に繰り出したサイコフリッカーに対して、あでりい選手がドライブインパクトを確定させK.O.。順当な試合運びで第10節の広島 TEAM iXAは全勝を勝ち取った。今回の勝利で同チームは総合スコア第2位となっており、プレイオフへの進出は確定している。それでも今回の一戦は、同チームのパワフルさを見せつけた形となった。

次回のストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025は、12月13日(土)〜14日(日)の2日間にわたり開催されるプレイオフが舞台となる。同試合についてはすでにチケットサイトやプログラムの案内などが公式サイトでも行われているので、気になるプレイヤーは要チェックだ。