日本時間2023年2月13日からVCT2023最初のイベント「VCT2023 キックオフトーナメント LOCK//IN」が開幕しました。3月5日には3週間にわたる長い大会に決着がつきましたね。VCT LOCK//INのベスト4にはDRX、Fnatic、LOUD、Natus Vincereが勝ち進みました。一体どのチームがVCT2023開幕のイベントで世界王者に輝いたのでしょうか。
今回はVCT LOCK//INの準決勝と決勝の結果について紹介していきます。Esports.netではVCT LOCK//INのすべての試合の結果についても紹介しているのでぜひそちらもチェックしてみてください。
VCT LOCK//INセミファイナル結果
まずは4チームの内どのチームがグランドファイナルに進出したのか、セミファイナルの結果について見ていきましょう。VCT LOCK//INではセミファイナルからは試合形式がBo5になっています。
LOUD vs DRX
LOUD獲得ラウンド | マップ | DRX獲得ラウンド |
---|---|---|
13 | パール | 5 |
13 | アイスボックス | 8 |
7 | スプリット | 13 |
7 | フラクチャー | 13 |
13 | アセント | 8 |
Natus Vincere vs Fnatic
Natus Vincere獲得ラウンド | マップ | Fnatic獲得ラウンド |
---|---|---|
11 | ヘイブン | 13 |
4 | ロータス | 13 |
11 | フラクチャー | 13 |
- | スプリット | - |
- | アセント | - |
BuZzを完封
LOUD vs DRXのファーストマップはパールとなりました。DRXの魅力といえばチームとしての完成された連携ですよね。そんな連携をLOUDはパールでは完全につぶしてしまいました。DRXに限らず、Valorantでは攻撃サイドではまずデュエリストがエントリーをしてサイト内を確保してからスパイクを設置するのがオーソドックスな立ち回りになりますよね。もちろんデュエリストがエントリーした後には味方が後方からサポートするためについてきます。
DRXのエントリー役はBuZzでした。LOUDはそのBuZzがエントリーした直後に、ほかのエージェントが付いてくる道にアビリティを積極的に使ってサイト内にBuZzを孤立させることによって完全にDRXの攻撃を封じていました。しかも、ただBuZzと分断させるだけでなく、後方からサポートがもらえなくなったBuZzがエントリーした後のポジションにもナノスワームなどを使ってダメージを与え、キルをしている姿が印象的でした。
Fnaticの完璧なセットアップ
Fnaticは100 Thieves戦に続き、Natus Vincere戦でもフラクチャーで完璧な戦いを見せました。序盤こそ1-5でNatus Vincereにリードされるものの、気づけば前半の折り返しは6-6とイーブンな状況まで巻き返していました。最終的には13-11でNatus Vincereを下しました。アビリティ、連携、撃ち合いのすべてでFnaticはNatus Vincereを圧倒していました。
VCT LOCK//INグランドファイナル結果
LOUD獲得ラウンド | マップ | Fnatic獲得ラウンド |
---|---|---|
8 | アセント | 13 |
7 | フラクチャー | 13 |
13 | スプリット | 9 |
13 | ロータス | 8 |
12 | アイスボックス | 14 |
歴史的大逆転でFnaticが悲願の初優勝
VCT LOCK//INのグランドファイナルの対戦カードはLOUD vs Fnatic。LOUDは今大会で優勝すれば国際大会2連覇、Fnaticは国際大会の初優勝がかかる対戦となりました。
ファーストマップのアセントはLOUDが国際大会で圧倒的な勝率を誇るマップでもありました。FnaticはそんなLOUDの堅い守りを攻略して見事アセントを13-8で獲得します。続くフラクチャーはFnaticが100 Thieves、Natus vincereを圧倒したマップです。しっかりとフラクチャーも取りきり、流れは完全にFnatic。マップカウント3-0でFnaticが勝つのではないかとも思いました。
しかし、LOUDも巻き返しを図り、スプリット、ロータスを獲得し、最終マップアイスボックスまでもつれ込みました。アイスボックスでは終始LOUDのペースで前半折り返し時点で3-9。後半もピストルラウンドをLOUDが取得しました。3-10と追い込まれたFnaticはセカンドバイで勝負に出ますが、LOUDにラウンド取得を許し3-11と絶望的な状況になりました。セカンドバイ失敗でクレジットも苦しいFnaticはあと1ラウンドでも取られたらLOUDがマッチポイントなのでフォースバイを行うしかありませんでした。そんな絶望的な状況の中でなんとFnaticはオーバータイムまでたどり着きます。第26ラウンドではLOUDの攻めを完璧に攻略し、歴史的な大逆転とともに悲願の国際大会初優勝を果たしました。
VCT 2023 Masters Tokyo
VCT LOCK//INではVCT 2023 Masters Tokyoの各地域の参加枠が発表されましたね。もともとVCT LOCK//INはVCT2023開幕のお祭り的な大会の位置だけでなく、VCT 2023 Mastersの参加枠に関する重要な役割も果たしていました。VCT LOCK//INで優勝したチームの所属する地域リーグにMastersに出場できる参加枠が1つ追加されることが決まっていたのです。これによりVCT 2023 Masters Tokyoの参加枠は以下のように決定しました。
- EMEAリーグ:4
- アメリカズリーグ:3
- パシフィックリーグ:3
- 中国:2
VCT 2023 Masters Tokyoは計12チームの戦いとなりました。もしかするとVCT LOCK//INを見て新たに好きなチームができたという人もいるかもしれません。そのチームがVCT 2023 Masters Tokyoに出場することを楽しみに待ちましょう。
VCT 2023 Champions アメリカ・ロサンゼルスで開幕
VCT LOCK//INではVCT 2023 Championsについての情報も少し公開されました。まずは開催地です。VCT 2023 Championsの開催地はアメリカ・ロサンゼルスのシュライン・エキスポホールに決定しました。過去にはバスケットボールの大会なども行われたことがある会場となりました。アメリカ開催ということもあり日本人からするとブラジルよりはずっと行きやすい会場になりましたね。
また、出場できるチームは16チームであることも発表されています。まだ各リージョンごとの出場枠は発表されていないのでどのように割り振られるのかも楽しみに待ちましょう。
新エージェント・ゲッコーお披露目
VCT LOCK//INのグランドファイナルが行われる前に新エージェント・ゲッコーのお披露目も兼ねたエキシビジョンマッチが開催されました。ゲッコーはイニシエーター枠のエージェントでフラッシュ、グレネード、スタンを持つエージェントでしたね。さらに遠隔でスパイク設置・解除が行えることがわかりました。
ゲッコーが相棒にしているキャラクターはどれもかわいいものばかりでしたね。エキシビジョンマッチで相棒がスパイク設置・解除を行っている時には大きな歓声も沸き起こっていました。現状ではスキルだけ見ると強そう、でも実際に試合を見てみるとそんなに強くない?という印象でした。今後正式に登場した後にどんなメタを作っていくのか、スキルをうまく使いこなすとどれだけ強くなるのか非常に楽しみですね。
まとめ
今回はVCT LOCK//INのセミファイナル・グランドファイナルの結果について紹介してきました。Fnaticがホーム開催となったLOUDを歴史的逆転で下し、見事国際大会初優勝を決めましたね。日本のDetonatioN FocusMeとZETA DIVISIONは残念ながら初戦敗退となってしまいましたが、新たな試みに挑戦していたりと間違いなく今大会で得られた経験は大きいことでしょう。日本チームのパシフィックリーグでの活躍も非常に楽しみですね。ぜひVCT 2023 Masters Tokyoにも出場してほしいですね。