VCTとは「Valorant Champions Tour」の略です。VCTの最後を締めくくる大会が「Valorant Champions」です。2022年は8月31日から9月18日にかけて開催されていました。日本からは「VCT Masters 2022 Stage1」で世界3位に輝いた「ZETA DIVISION」が出場しました。今大会は全チームのレベルが高く、実力も拮抗していたため、過去最高の世界大会とも言われています。そこで今回は「Valorant Champions 2022」の出場チームや大会結果について紹介していきます。
VCTとは
ValorantのVCTとは年間を通して行われるValorantの大会のツアーのことです。地域大会の「Challengers」、国際大会の「Masters」、地域最後の枠をかけて戦う「LCQ」、年間王者を決める「Champions」で構成されます。
2022年は以下の日程で行われました。
スケジュール | ||
---|---|---|
1 | Challengers Stage1 | 2月~3月 |
2 | Masters Stage 1 | 4月 |
3 | Challengers Stage 2 | 5月~6月 |
4 | Masters Stage 2 | 7月 |
5 | LCQ | 7月~8月 |
6 | Champions | 9月 |
Valorantの「LCQ」は「Last Chance Qualifier」の略です。各チームは「Valorant Champions」に出場するために、「Challengers」・「Masters」で勝利し、サーキットポイントを獲得していきます。「Valorant Champions」の出場チームは主にそのサーキットポイントによって決定します。しかし、出場チームはそれだけではありません。Valorantの「LCQ」では、サーキットポイントでは出場できないチームが各地域の「Valorant Champions」への出場枠の1つをかけて争います。その結果決まった16チームで「Valorant Champions」を戦うことになります。
2022年Valorant Championsの出場チーム
2022年に行われた「Valorant Champions」の出場チームは以下のチームです。
チーム名 | 地域 |
---|---|
Optic Gaming | NA |
XSET | NA |
100Thieves | NA(LCQ) |
FunPlus Phoenix | EMEA |
Fnatic | EMEA |
Team Liquid | EMEA(LCQ) |
Paper Rex | APAC |
XERXIA | APAC |
BOOM Esports | APAC(LCQ) |
KRÜ Esports | SA(LCQ) |
FURIA | SA(LCQ) |
Leviatán | LATAM |
ZETA DIVISION | JP |
DRX | KR |
LOUD | BR |
EDward Gaming | EAST ASIA(LCQ) |
日本からは「VCT Masters 2022 Stage1」で、世界3位に輝いた「ZETA DIVISION」が出場します。グループステージは「BOOM Esports」・「Optic Gaming」・「LOUD」と同じになりました。なんと「VCT Masters Stage1」の1位「Optic Gaming」、2位「LOUD」、3位「ZETA DIVISION」が同じグループになってしまいました。
Valorant Champions 2022グループステージ結果
ここからは「Valorant Champions 2022」のグループステージの結果について見ていきましょう。
グループA
グループAのチームは以下の4チームです。
- Paper Rex
- EDward Gaming
- Leviatán
- Team Liquid
チーム名 | マップカウント | マップ詳細 | マップカウント | チーム名 |
---|---|---|---|---|
Paper Rex | 2 | パール:13-11 アイスボックス:5-13 ヘイブン:13-8 | 1 | EDward Gaming |
Leviatán | 2 | ヘイブン:13-10 アセント:13-10 | 0 | Team Liquid |
Paper Rex | 0 | ヘイブン:8-13 バインド:11-13 | 2 | Leviatán |
EDward Gaming | 0 | バインド:5-13 ブリーズ:12-14 | 2 | Team Liquid |
Paper Rex | 1 | ヘイブン:13-15 パール:13-4 アセント:8-13 | 2 | Team Liquid |
グループAを突破したのは「Leviatán」と「Team Liquid」でした。
「VCT Masters 2022 Stage2」で世界2位に輝いた「Paper Rex」は、「Valorant Champions」では、まさかのグループステージ敗退という波乱の結果になりました。
グループB
グループBのチームは以下の4チームです。
- Optic Gaming
- BOOM Esports
- ZETA DIVISION
- LOUD
チーム名 | マップカウント | マップ詳細 | マップカウント | チーム名 |
---|---|---|---|---|
Optic Gaming | 2 | ブリーズ:16-18 バインド:13-5 フラクチャー:13-3 | 1 | BOOM Esports |
ZETA DIVISION | 0 | アセント:8-13 フラクチャー:9-13 | 2 | LOUD |
Optic Gaming | 2 | ブリーズ:7-13 フラクチャー:13-10 パール:13-3 | 1 | LOUD |
BOOM Esports | 1 | ヘイブン:13-11 パール:11-13 フラクチャー:2-13 | 2 | ZETA DIVISION |
LOUD | 2 | バインド:13-11 アセント:13-5 | 0 | ZETA DIVISION |
グループBを突破したのは「Optic Gaming」と「LOUD」でした。「ZETA DIVISION」は「BOOM Esports」を破り、「LOUD」との再戦に挑みましたが惜敗し、グループステージで「Valorant Champions」を敗退することになりました。
グループC
グループCのチームは以下の4チームです。
- Fun Plus Phoenix(FPX)
- KRÜ Esports
- XSET
- XERXIA
チーム名 | マップカウント | マップ詳細 | マップカウント | チーム名 |
---|---|---|---|---|
FPX | 2 | アイスボックス:14-12 バインド:13-10 | 0 | KRÜ Esports |
XSET | 2 | フラクチャー:13-11 アイスボックス:13-10 | 0 | XERXIA |
FPX | 1 | パール:7-13 フラクチャー:13-4 ブリーズ:5-13 | 2 | XSET |
KRÜ Esports | 2 | アイスボックス:13-4 ヘイブン:7-13 アセント:13-6 | 1 | XERXIA |
FPX | 2 | アイスボックス:13-9 アセント:13-4 | 0 | KRÜ Esports |
グループCを突破したのは「XSET」と「FPX」でした。直前の世界大会で優勝した「FPX」が「XSET」に敗れてしまったものの、2度「KRÜ Esports」に勝利することで、プレイオフ進出を決めました。
グループD
グループDのチームは以下の4チームです。
- DRX
- Fnatic
- 100Thieves
- FURIA
チーム名 | マップカウント | マップ詳細 | マップカウント | チーム名 |
---|---|---|---|---|
DRX | 2 | アセント:16-14 ヘイブン:13-4 | 0 | FURIA |
Fnatic | 1 | パール:10-13 バインド:13-7 ヘイブン:7-13 | 2 | 100Thieves |
DRX | 2 | ブリーズ:18-16 フラクチャー:13-9 | 0 | 100Thieves |
FURIA | 1 | アイスボックス:13-9 ブリーズ:7-13 ヘイブン:11-13 | 2 | Fnatic |
100Thieves | 0 | バインド:5-13 アセント:7-13 | 2 | Fnatic |
グループDを突破したのは「DRX」と「Fnatic」でした。
グループDでは毎大会優勝候補に挙げられる「Fnatic」と新たなメンバーを迎えたAsuna選手率いる「100Thieves」が2回戦うことになりました。
初戦は「100Thieves」が勝利するものの、プレイオフ進出をかけた2度目の戦いでは「Fnatic」が制しました。
Valorant Champions 2022プレイオフ結果
ここからは「Valorant Champions 2022」のグループステージを突破した8チームで争われる、プレイオフの結果について見ていきましょう。
プレイオフ進出チーム
- Leviatán
- Team Liquid
- Optic Gaming
- LOUD
- XSET
- FPX
- DRX
- Fnatic
プレイオフ1回戦
チーム名 | マップカウント | マップ詳細 | マップカウント | チーム名 |
---|---|---|---|---|
DRX | 2 | アセント:19-17 ブリーズ:13-5 | 0 | FPX |
Leviatán | 0 | アイスボックス:12-14 ヘイブン:6-13 | 2 | LOUD |
Optic Gaming | 2 | ブリーズ:7-13 バインド:13-8 アセント:13-8 | 1 | Team Liquid |
XSET | 2 | パール:13-8 フラクチャー:13-11 | 0 | Fnatic |
Lower1回戦
チーム名 | マップカウント | マップ詳細 | マップカウント | チーム名 |
---|---|---|---|---|
FPX | 2 | アイスボックス:13-6 アセント:13-11 | 0 | Leviatán |
Team Liquid | 0 | バインド:6-13 ヘイブン:7-13 | 2 | Fnatic |
「Leviatán」と「Team Liquid」はここで敗退となります。
Upper1回戦
チーム名 | マップカウント | マップ詳細 | マップカウント | チーム名 |
---|---|---|---|---|
DRX | 0 | ブリーズ:11-13 ヘイブン:6-13 | 2 | LOUD |
Optic Gaming | 2 | ヘイブン:13-9 アセント:11-13 | 1 | XSET |
「LOUD」と「Optic Gaming」がそれぞれ勝利し、Upperファイナルで対決することが決まりました。「LOUD」VS「Optic Gaming」は、「VCT Masters Stage1」で2回、「VCT Masters Stage2」で1回、さらに今大会のグループ予選で1回行っているので、次で今年の国際大会で両チームが激突するのは実に5回目です。
Lower2回戦
チーム名 | マップカウント | マップ詳細 | マップカウント | チーム名 |
---|---|---|---|---|
XSET | 1 | パール:13-11 バインド:10-13 アセント:14-16 | 2 | FPX |
DRX | 2 | アイスボックス:7-13 アセント:14-12 フラクチャー:13-9 | 1 | Fnatic |
ここで「XSET」と「Fnatic」の敗退が決定しました。「DRX」はこれまでの国際大会で5-6位には常にいるもののそれ以上の成績は残せていませんでした。「Valorant Champions」では遂にその壁を打ち破り、世界4位以上を確定させました。
Lowerセミファイナル
チーム名 | マップカウント | マップ詳細 | マップカウント | チーム名 |
---|---|---|---|---|
FPX | 0 | アイスボックス:11-13 ヘイブン:9-13 | 2 | DRX |
プレイオフ1回戦でも行われた「FPX」と「DRX」の再戦が実現しました。「DRX」が見事リベンジを果たす結果となり、「VCT Masters 2022 Stage2」から続く、「FPX」の世界大会2連覇の道はここで途絶えました。「DRX」は過去に同じ韓国リージョンの「NUTURN Gaming」が到達した世界3位の記録に並ぶこととなりました。
Upperファイナル
チーム名 | マップカウント | マップ詳細 | マップカウント | チーム名 |
---|---|---|---|---|
LOUD | 2 | バインド:13-10 アセント:13-3 | 0 | Optic Gaming |
実に今年5度目となる「LOUD」と「Optic Gaming」の対戦は「LOUD」が勝利を収めました。
Lowerファイナル
LowerファイナルからはBO5が採用されています。
チーム名 | マップカウント | マップ詳細 | マップカウント | チーム名 |
---|---|---|---|---|
Optic Gaming | 3 | バインド:13-8 ブリーズ:13-5 フラクチャー:8-13 アセント:6-13 ヘイブン:13-10 | 2 | DRX |
最終マップまでもつれ込む接戦の末、VALORANT最強プレイヤーのyay選手率いる「Optic Gaming」がグランドファイナルへの切符を獲得しました。
グランドファイナル
チーム名 | マップカウント | マップ詳細 | マップカウント | チーム名 |
---|---|---|---|---|
LOUD | 3 | アセント:15-13 バインド:6-13 ブリーズ:16-14 ヘイブン:13-5 | 1 | Optic Gaming |
奇しくも「Upperファイナル」で「LOUD」が勝利し、「Lowerファイナル」で「Optic Gaming」が勝ち上がり「グランドファイナル」で対戦するという「VCT Masters Stage1」と全く同じ展開で戦うことになりました。そんな奇妙な縁で今年6度目の対戦となるこのカードでは、「LOUD」が勝ち切り、「VCT Masters Stage1」のリベンジを果たしました。
まとめ
今回は「Valorant Champions 2022」の大会結果についてまとめてきました。グランドファイナルは「VCT Masters 2022 Stage1」と同じカードで、さらに今年国際大会で6度目の対戦となる「LOUD」VS「Optic Gaming」でした。「Valorant Champions 2022」では「LOUD」が「VCT Masters 2022 Stage1」のリベンジを果たし、優勝していましたね。日本の「ZETA DIVISION」はグループステージ敗退となってしまったものの、間違いなく世界の強豪と渡り合える力を見せてくれたので、来年からの活躍も非常に楽しみですね。