Wizard Room、レバーレスアケコン「GlimPearl」12月5日より販売開始 現役選手仕様のレバーレスがどこまで魅力を出せるか

11月26日、株式会社Braveridge(ブレイブリッジ、本社:福岡県福岡市西区周船寺、代表取締役社長:小橋泰成)が展開するゲーミングブランド「Wizard Room」は、レバーレスアーケードコントローラー「GlimPearl(グリムパール)」を2025年12月5日(金)10時より販売開始、それに先だち予約販売を11月26日(水)12時より開始することを発表した。本製品に対する予約特典として「アフターケア初回特典クーポン5,000円分」、先着50台限定で「Good8Squad さはら選手 直筆サイン色紙」、さらに500台限定で「本体シリアルNo.刻印」など、初回限定の特典を多数用意しているとの事である。
実戦仕様のレバーレスアーケードコントローラー
本製品は見て分かる通り、アーケードコントローラーの様な姿をした入力デバイスだ。独自のコントローラーが普及しつつある昨今の対戦ゲーム市場において、特徴あるレバーレスのデザインが目を引く要素として際立っている。
最大の特徴は、eスポーツチーム「Good 8 Squad」所属のさはら選手が使用しているモデルと同一の性能となっているという点だ。同選手はUltimate Fighting Arena 2025にて優勝を果たすなど有力なストリートファイター6のプロプレイヤーとして活躍しているが、今回提供されるモデルは同選手の使用しているレバーレスコントローラーを一般製品化して販売するという、ゲーマーであれば垂涎の仕様となっているのだ。

本体は三井化学株式会社が提供するリサイクル素材「NAGORI」が利用されており、独特の質感と手触りの良さが特徴の材質だ。また対応するゲーム機については幅広く設定されており、メーカーではPS4/PS5/Nintendo Switch/Switch2/PCへの対応を果たしているとの事である。コントローラー本体の操作モードも切り替え可能となっており、それを確認するための有機ELディスプレイも搭載。本体の天板自体に底面基準で6度の傾きが設けられているため、長時間のゲームプレイにもある程度の快適さを保証する作りとなっている。
ここまで見てきた読者の中には、レバーレスコントローラー自体に馴染みのない方もいるだろう。一般的にイメージされるレバー付きのアーケードコントローラーとこのレバーレスコントローラーは、明確に一長一短が分かれた作りとなっているのだ。
アーケードゲームの歴史とコントローラーの対応
この手のジョイスティック付きコントローラー流行の源流としては、アーケードゲームにおける入力デバイスがレバーであった事に遡る。特に対戦格闘ゲームが流行したストリートファイター2リリース時、ゲームセンターにおける筐体ではレバー+6ボタンというインターフェイスが主流であった。その後ストリートファイター2がスーパーファミコンへと移植されるにあたり、時を同じくして家庭用ゲーム機の周辺機器メーカーであるホリから「ファイティングスティック」という連射機能付きアーケードコントローラーが発売。その完成度と耐久性の高さも相まって、家庭用ゲーム機においてもアーケードコントローラーを用いる層が出始めたのである。ゲームセンターと同じ感覚で、家庭用ゲーム機でプレイが可能になるという要素はエポックメイキングなものであすらあったのだ。
その後格闘ゲームのコンシューマ版においてはジョイスティックが長らく使われてきたが、ここで発想の転換が起こる。家庭用ゲーム機では十字キーとボタンを用いた入力であり、レバーによるアナログ入力ではない。それならば、スティックを廃して方向キーの様なボタンを用いて上下左右の入力を行うアーケードコントローラーがあってもよいのではないかというのである。何もゲームセンターの筐体の流儀に従う必要はないのだ。こうして生まれたのがレバーレスコントローラーであった。
ここでアーケードコントローラーとレバーレスコントローラーを比較すると、最も目立つ箇所となるのがその重量である。アーケードコントローラーは昨今素材の軽量化が進みつつあるとはいえ、それでも重量は1つ2kgを余裕で超える重さだ。黎明期のアーケードコントローラーであれば素材の重量は鉄製な事もありとんでもなく重い。そのため可搬性が非常に悪いデバイスと言わざるを得ない。レバーレスコントローラーは今回発表のモデルが重量800gを切っており、その重量はアーケードコントローラーの半分以下。そうなると持ち運ぶ事も視野に入るため、遠征先でもお気に入りのコントローラーでゲームが出来るというメリットが存在する。
ただしこの低重量というのは、入力の際に掛かる衝撃に対しての安定性とトレードオフとなっている。単純に重たい筐体であれば、ある程度パワフルな入力であったとしても本体が
動くことはそこまでない。むしろ動かない事が重量感のあるアーケードコントローラーの特権ですらあるのだ。それと比較するとレバーレスコントローラーは軽量であり、勢いが強すぎた場合本体がズレる可能性が出てくる。最も、実際の操作においてどれだけの入力強度となるかはプレイヤーやゲームタイトル次第である。そういった要素も考えて、お気に入りのコントローラーを探してみるのも良いだろう。
大会によってはコントローラー持ち込み可能となっている所もある為、もし機会があればお気に入りのコントローラーを片手に挑むのも乙なものだ。