スプリットはValorantで東京を舞台にしたマップです。VCT2022 Masters Stage2では日本のZETA DIVISIONが最終マップスプリットで勝利をするシーンが数多くありましたね。
そんなスプリットはアンレートやコンペティティブ、プロの大会で使用されるマップから削除されてしまいました。スプリットをValorantでしっかりと5vs5のルールで遊ぶためにはカスタムルームを作るしかなくなっています。
今回はValorantでスプリットがなぜマップローテーションから外されてしまったのか、カスタムなどで遊ぶ際のおすすめ構成を紹介していきます。

スプリットがValorantのマップローテーションから外された理由
Valorantのスプリットがマップローテーションから外された理由は大きく分けて二つあります。
致命的なグリッチの発見
スプリットがValorantのアンレートやコンペティティブのマップローテーションから外される最初の原因となったのが「致命的なグリッチの発見」です。グリッチとはゲーム内で発生したバグを意図的に利用して、ゲームを有利に進める不正行為のことです。ゲームによってはグリッチ行為を行うことが規約違反となり、アカウントBANにつながることもありますね。それだけグリッチ行為とは悪質なもので、本来のゲームの楽しみ方から外れたものになっているということです。
スプリットで発生したグリッチは、意図しないポジションの使用です。ValorantのスプリットのAヘブンの壁には、高い位置に小さな突起があります。ジェットやレイズといった空中に浮かぶことができるエージェントを使用すればその突起に上ることができるバグが発生しました。普通は登ることができないポジションで、敵も警戒していないので最強のオフアングルポジションになってしまいました。Valorantの感度が高速でない限り対応することが非常に難しいポジションになっています。
Valorantはスプリットのこのグリッチポジションを修正するために2022年6月9日にコンペティティブのマップローテーションから外すことを発表しました。2022年11月現在はすでにこのグリッチポジションは修正されています。Valorantではアップデートごとにたびたびバグも追加されますが、その都度迅速な対応を見せてくれるので安心してプレイすることができますよね。
また、パッチ5.04ではValorantのクロスヘアの設定を向上させたり、既存の設定をよりよくするためのアップデートをしてくれるのもValorantの魅力ですね。
マップの数
グリッチポジションが修正されてもヴァロのスプリットはアンレートやコンペティティブ、プロの大会シーンに返ってくることはありませんでした。
その理由がマップの数です。Valorantではスプリットをマップローテーションから一時的に削除した約2週間後にパッチ5.0で新マップ「パール」を追加しました。パールの登場でValorantはスプリットを含めると合計8つのマップがプレイできるようになりました。スプリットをマップローテーションから外すとマップ数は7つになります。実はこの8と7には大きな違いがありました。
新規プレイヤーの受け入れ
一つは新規プレイヤーの始めやすさです。
ValorantはただのFPSではありません。タクティカルFPSです。Valorantで勝つためにはマップ構造を深く理解し、マップに合わせてキャラクターを選択、アビリティを使って戦う必要があります。しかも報告をするためにマップ各地の名称やアビリティを効果的に使う定点ポジションも覚えなければいけません。マップが一つ増えるだけで圧倒的にやらなければいけないことが増えてしまうということです。
最初にやっておくべきことが増えるということは、初心者が新たにゲームを始めるためのハードルが高くなってしまいますね。新規プレイヤーが参入しやすいように、マップ数を7にしているというわけですね。
プロのマップ選択
二つ目はプロのマップ選択方式です。
Valorantのeスポーツの大会においてはBO3、またはBO5が採用されています。BO3は最大3マップの2本先取、BO5は最大5マップの3本先取のことです。マップ数を7つにする理由は主にこのBO5のほうにあります。
Valorantのeスポーツ大会ではマップをチームごとにピック・BANしていきます。ピックはマップを選択すること、BANは試合の使用マップから外すことです。その手順は以下のようになっています。
先攻チームが1マップBAN |
後攻チームが1マップBAN |
先攻チームが1マップピック |
後攻チームが1マップピック |
先攻チームが1マップピック |
後攻チームが1マップピック |
最後に戦う5マップ目は余ったマップに自然に決定 |
もし仮にマップ数が8であれば最後に戦うマップをどちらかが選ぶことになり、選べなかったチームに対して公平性が欠けますね。eスポーツとしてのValorantの設定的な話になっています。この理由もありスプリットをValorantのマップローテーションから外してマップ数を7に調整したということです。
なぜ削除されたのがスプリットなのか
ヴァロでスプリットが好きだというプレイヤーも多く、この削除に対して不満を抱いているプレイヤーもいました。なぜ数あるマップの中からスプリットを選んだのか。マップが好きであれば当然の疑問ですね。スプリットが選ばれた理由としては以下の理由があります。
プレイヤーの感想 |
マップリリースからの経過時間 |
新マップ「パール」の位置づけ |
公式サイトから明確な明言はされていませんが、このほかにもいくつかの要素があっての決定だったそうです。ただしスプリットはValoのマップローテーションに時期は未定ですが今後帰ってくることが予定されています。いくつかの調整もされる可能性があり、新たなスプリットを楽しめる日が来るかもしれませんね。

スプリットのおすすめ構成・エージェント
スプリットがValorantのマップローテーションに帰ってくる前に2022年11月現在にいるエージェントでのおすすめ構成などを見ていきましょう。
Valorantスプリットのおすすめ構成
スプリットでのおすすめは以下の構成です。
- レイズ
- オーメン
- セージ
- チェンバー
- フェイド
レイズ
スプリットはValorantの中でも狭い通路が多くあるマップです。狭い通路であればレイズの「ペイント弾」や「ブームボット」は非常に優秀なアビリティです。足止めや索敵として使用できます。
また、おすすめ構成に挙げた「フェイド」の「シーズ」と「ペイント弾」のコンボが決まれば、相手を視認することなくキルすることさえできます。
さらに「ブラストパック」を使ったキャラクターコントロールを習得できれば、高速エントリーもすることができます。クレジット状況が厳しい時は高速エントリーと「ジャッジ」や「ショーティー」のショットガンを使った奇襲も一つ攻めの手となります。
オーメン
イニシエーター枠にフラッシュのないフェイドを選んだこともあり、今回はおすすめ構成の中にオーメンを組み込みました。オーメンはコントローラーながらも「パラノイア」という敵の視界を奪うフラッシュ代わりになるアビリティを持っています。「パラノイア」は相手視点からは非常によけにくく、イニシエーターのフラッシュよりも強いのではないかといわれています。普通のフラッシュはうまいプレイヤーであれば瞬時に後ろを振り向き、フラッシュ避けをしてくることがあります。
しかし「パラノイア」はプレイヤーに触れたら視界を奪うので、後ろを向くフラッシュ避けは意味がありません。そのため非常によけにくいフラッシュ系アビリティとして重宝されているわけですね。
またほかのコントローラーと違い時間で使用回数が回復するスモークも魅力的なエージェントです。
セージ
セージはValorantのスプリットであれば「バリアオーブ」が非常に強力なエージェントです。攻撃側であればBサイトに侵入する際にヘブンからの射線を切るように使うことができます。防衛側であればミッドの通路をふさぐことで簡単に相手の進行先を限定することができます。
チェンバー
チェンバーはもはやどのマップでも強力なエージェントですね。もちろんスプリットでもValoの強いエージェントとして採用されることが多くあります。まだスプリットがValorantのマップローテーションに残っていたVCT2022 Masters Stage2のスプリットではチェンバーのピック率は70%を超えています。
プロの試合でもミッドからAヘブンに向かうベントに防衛側で「トレードマーク」を仕掛けているのを見かけますね。また、スクリーン、ミッドから除くだけでなくBメインまでエリアを取って「オペレーター」を運用する防衛も非常に強力です。
フェイド
フェイドはヴァロのスプリットがマップローテーションに残っていたVCT2022 Masters Stage2でピック率が50%のエージェントです。これはイニシエーターエージェントの中ではトップでした。同率トップとしてKAY/Oがいましたが、今回はレイズとのアビリティの組み合わせが強いこと、フラッシュはオーメンでカバーできることからおすすめ構成にフェイドを組み込みました。
フェイドの索敵の一つ「プラウラー」はほかのエージェントの索敵アビリティと比べて索敵距離が短いことが一つの懸念点になっています。しかし、レイズの時に紹介したようにスプリットはValorantの中でも狭く入り組んだ地形が多いマップです。狭い通路であれば「プラウラー」でも十分索敵することができます。広い箇所は「ホウント」で索敵もできますしね。
また、今回はコントローラーにオーメンを採用しています。オーメンはアストラに比べると時間遅延能力が少し低くなっています。しかし、フェイドの「シーズ」があれば多少の時間遅延もすることができます。フラッシュ・時間遅延をフェイドとオーメンで相互に補い合っているということですね。
アストラ
今回はスプリットのValorantおすすめ構成から外したものの、おすすめのエージェントはアストラです。「グラビティウェル」の吸い込みは時間遅延能力が非常に高く、レイズの「ペイント弾」と組み合わせもできるアビリティです。弱体化の影響もあり、ピック率は減ったものの今も強力なエージェントとして挙げられています。
日本のZETA DIVISIONの「SugarZ3ro」選手はよくアストラをピックしていますね。VCT2022 Masters Stage2のスプリットでも積極的にピックしていたので、ぜひ参考にしてみてください。Valorantのスプリットでプロがアストラを使ってどんなプレイをしているのかの教科書のようなプレイが詰まっています。
サイファー
Valorantでスプリットはサイファーにとって最も最適なマップでした。「トラップワイヤー」で敵の進行の限定や「スパイカメラ」での情報収集、「ケージ」もうまく使えばワンウェイスモークの代わりとして使用ができます。
ただし、スプリットはValorantの中でもレイズが多くピックされるマップです。相手にレイズがいると簡単にトラップワイヤーを壊されてしまうということが懸念点で、今回はおすすめ構成からは外しています。それ以外の面ではスプリットの狭い通路には「トラップワイヤー」広い箇所は「スパイカメラ」と優秀な索敵ができるエージェントでおすすめです。
まとめ
今回はスプリットがValorantのマップローテーションから外されてしまった理由やおすすめ構成について紹介してきました。eスポーツ的観点から見てマップ数が7つが最適という公式の見解からスプリットが削除されたことがわかりましたね。
しかし、今後もValorantでは新マップが登場することでしょう。そのたびに7つのマップに入るマップは変わってくることが想定されます。Valorantにスプリットが返ってくる日もそう遠くないかもしれませんね。
また、スプリットはカスタムやスパイクラッシュ、デスマッチでは遊ぶことができるのでぜひプレイしてみてください。
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