2023年5月28日にVCTパシフィックリーグのグランドファイナルPaper Rex vs DRXが行われました。2か月以上に及ぶ長い戦いに決着が。ローワーファイナルのT1 vs DRX、グランドファイナルのPaper Rex vs DRX両試合ともBo5の第5マップ目まで戦う大激戦でしたね。
そこで今回はVCTパシフィックリーグのローワーファイナル、グランドファイナルの結果について紹介していきます。最後にはEMEA、アメリカズリーグからどのチームがVCT Masters東京に勝ち上がってきたのかも紹介していくのでぜひチェックしてみてください。

VCTパシフィックリーグPlayoff結果
まずは2か月以上に及ぶ長い戦いとなったVCTパシフィックリーグの結果について見ていきましょう。
ローワーファイナル:T1 vs DRX
T1獲得ラウンド | マップ | DRX獲得ラウンド |
---|---|---|
13 | アセント | 11 |
11 | フラクチャー | 13 |
11 | ヘイブン | 13 |
13 | バインド | 6 |
9 | パール | 13 |
グランドファイナル:DRX vs Paper Rex
DRX獲得ラウンド | マップ | Paper Rex獲得ラウンド |
---|---|---|
13 | フラクチャー | 6 |
16 | アセント | 14 |
3 | ロータス | 13 |
8 | パール | 13 |
6 | バインド | 13 |
韓国チーム対決
ローワーファイナルのマッチアップはT1 vs DRXの韓国チーム対決。LoL Worldsの決勝戦と同じマッチアップとなりました。
個のT1 vs チームのDRX
序盤はT1が個の力で打開し、DRXがチームの連携で対応していくという展開が続きました。Sayaplayer選手、carpe選手を中心に撃ち合いでDRXに勝っていくT1の姿が印象的でしたね。carpe選手はオーバーウォッチからValorantに移行して半年にもかかわらず、順応してリーグ最後には完璧な仕上がりを見せており、さすがのプレイでしたね。
しかし、最終マップではDRXもチームの動きだけではなく個人の勝負も意識することに変更して勝利をつかみ取りました。
韓国1強の終了
これまでの韓国ValorantシーンではDetonatioN FocusMeのSuggest選手も所属していたNUTURN Gamingの1強からVision Striker(現:DRX)の1強となり、公式戦100勝の無敗記録なども作り、1強になるケースが多々ありました。
しかし、VCTパシフィックリーグPlayoffローワーファイナルを見ていただいた人には伝わったと思います。T1の強さと韓国1強時代の終わりが。特に今回の試合はT1が個で打開し、DRXがチームの連携で対応するシーンが目立っていたので、さらにT1のチームとしての動きに磨きがかかれば間違いなく今後もDRXを脅かすチームになることでしょう。
VCTパシフィックリーグ優勝はPaper Rex
スーパープレイもたくさんでたグランドファイナルを制して、見事VCTパシフィックリーグ初代王者になったのはPaper Rexでした。
1stマップはDRXが圧倒
1stマップのフラクチャーではDRXがPaper Rexを圧倒しました。ローワーファイナルのT1戦の経験が生きたのか、撃ち合いに来るPaper Rexメンバーに対してうまく人数をかけて対応していました。
さらに1つのエリアを相手のアビリティが来ても無理やりアビリティを返して強引に獲得しに行く、速いテンポのセットアップ、撃ち合いを自ら仕掛けたりとまるでPaper Rexのような動きでPaper Rexのテンポを崩して戦っていました。
Paper Rexも何とか撃ち合いで打開しようとするものの、特にDRXの設置解除阻止の動きがうまく、なかなかラウンド取得することができずに1stマップはDRXが獲得。
ロータスでPaper Rexが圧勝
DRXはロータスを必ずBANしており、まだVCTパシフィックリーグでは見せていませんでした。それだけに何をしてくるのか情報がない怖さがありました。しかし、終わってみればPaper Rexが圧勝。
BANし続けたマップということもあり、DRXも思い切った動きでメインを取りに行くなどの割り切ったプレイを仕掛けました。ただ、練度の違いが出たかPaper Rexが圧勝し、4マップ目以降の勢いを取り戻す戦いとなりました。
Zestの完璧なプレイ
これまでDRXは新規加入したFoxy9選手に経験を積ませる目的もあり、ほとんどの試合をZest選手ではなくFoxy9選手を起用してきました。しかし、後半になると徐々にZest選手の出番も増えてきました。
グランドファイナルのPaper Rex戦では撃ち合い、アビリティカバー、立ち回りどれをとっても完璧な姿を見せてくれました。バインドではMaKo選手の1vs4のACEクラッチなどもありましたが、もしDRXが優勝していたらMVPはZest選手になっていたのではないかと思えるほどの活躍をしていました。
グランドファイナルMVPはsomething
VCTパシフィックリーググランドファイナルのMVPに選ばれたのはPaper Rexのsomething選手。something選手にとって大会優勝するのは初のことで、さらにMVP獲得と衝撃の国際大会デビューとなったことでしょう。日本シーンで活躍しているころからsomething選手を知っているファンならこれほどまでにうれしいことはなかったのではないでしょうか。
最終マップバインドの第12ラウンドではレイナのアルティメットを使用して率先してエリアにエントリーし、Paper Rexの目指すカオスを制する戦いの真骨頂を見せてくれました。カオスを作りながらも自分たちは細かな連携をしっかり行うこれぞPaper Rexという戦いでした。
VCTパシフィックリーグ最終結果
VCTパシフィックリーグPlayoffの最終結果を見ていきましょう。
1位 | Paper Rex |
---|---|
2位 | DRX |
3位 | T1 |
4位 | Gen.G Esports |
5-6位 | ZETA DIVISION |
5-6位 | Team Secret |
ZETA DIVISIONは残念ながらMasters東京の進出は叶いませんでしたが、LCQでの活躍を期待したいですね。
VCT Masters東京進出チーム
最後にパシフィックリーグだけでなく、ほかのリーグからもVCT Masters東京進出を決めたチームを紹介していきます。
VCT パシフィックリーグ
VCTパシフィックリーグからMasters東京に進出するのは次の3チームです。
- 1位:Paper Rex
- 2位:DRX
- 3位:T1
VCT EMEAリーグ
VCT EMESリーグからMasters東京に進出するのは次の4チームです。VCT LOCK//INでFnaticが優勝したことで、EMEAの出場枠が1つ追加され4チームの出場となっています。
- 1位:Team Liquid
- 2位:Fnatic
- 3位:FUT Esports
- 4位:Natus Vincere
VCT アメリカズリーグ
VCTアメリカズリーグからMastres東京に進出するのは次の3チームです。
- 1位:LOUD
- 2位:NRG Esports
- 3位:Evil Geniuses
中国
さらに中国から次の2チームが国内リーグの結果から出場します。
- 1位:Attacking Soul Esports
- 2位:EDward Gaming
まとめ
今回はVCTパシフィックリーグのローワーファイナル・グランドファイナルの結果を紹介してきました。ローワーファイナルではLoL Worldsを彷彿させるT1 vs DRXの韓国対決。グランドファイナルではこれまでのアジア、パシフィック地域をけん引してきたDRX vs Paper Rexとストーリーを感じるような激戦ばかりでしたね。
2023年6月11日からは各リーグでの激戦を戦い、勝ち抜いてきたチームが集まるVCT Masters東京が開幕。これまで以上の激戦が期待されるので、お見逃しのないように。