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提供:Pinnacle esports

2023年6月11日についにVCT Masters Tokyo開幕。オープニング映像がアニメ風だったりと東京開催ならではの雰囲気で盛り上がっていますね。試合もこれまでの国際大会の中でもトップレベルの試合ばかり。また、国際大会王者、VCT LOCK//INで2位だったLOUDが1勝もできずにVCT Masters Tokyoを去るという驚くべき展開も。

そこで今回はVCT Masters Tokyoの結果を紹介していきます。優勝はFnaticでValorant史上初の国際大会2連覇を達成。2023年で見ると2冠達成で、Championsでは3冠に向けて戦うこととなります。

VCT Masters Tokyo 優勝
©Riot Games

VCT Masters Tokyoグループステージ結果

早速VCT Masters Tokyoのグループステージの結果について見ていきましょう。グループステージは8チームを次の2グループに分けてダブルエリミネーション方式で行われました。

グループAグループB
NRGDRX
Natus VincereAttacking Soul Esports
EDward GamingFUT Esoports
T1Evil Geniuses

NRG vs Natus Vincere

NRG獲得ラウンドマップNatus Vincere獲得ラウンド
13アセント8
12ロータス14
13スプリット6

EDward Gaming vs T1

EDward Gaming獲得ラウンドマップT1獲得ラウンド
10フラクチャー13
13ヘイブン7
12パール14

DRX vs Attacking Soul Esports

DRX獲得ラウンドマップAttacking Soul Esports獲得ラウンド
13フラクチャー10
13パール7
-アセント-

FUT Esports vs Evil Geniuses

FUT Esports獲得ラウンドマップEvil Geniuses獲得ラウンド
5スプリット13
12ロータス14
-パール-

NRG vs T1

NRG獲得ラウンドマップT1獲得ラウンド
13ロータス11
7バインド13
11パール13

DRX vs Evil Geniuses

DRX獲得ラウンドマップEvil Geniueses獲得ラウンド
5フラクチャー13
9アセント13
-パール-

Natus Vincere vs EDward Gaming

Natus Vincere獲得ラウンドマップEDward Gaming獲得ラウンド
17パール15
14バインド12
-ロータス-

Attacking Soul Esports vs FUT Esports

Attacking Soul Esports獲得ラウンドマップFUT Esports獲得ラウンド
13ヘイブン8
5アセント13
6ロータス13

T1 vs EDward Gaming

T1獲得ラウンドマップEDward Gaming獲得ラウンド
4フラクチャー13
6ヘイブン13
-ロータス-

DRX vs FUT Esports

DRX獲得ラウンドマップFUT Esports獲得ラウンド
9バインド13
13フラクチャー8
13ヘイブン4

VCT Masters Tokyoプレイオフ進出チーム

VCT Maseters Tokyo
©VALORANT Champions Tour@ValorantEsports

グループステージからプレイオフ進出を決めたのは次の4チーム。

なんとVCT LOCK//INで優勝したFnaticが所属しているEMEAリーグからグループステージを戦った2チームは敗退する結果となりました。また、各リーグで1位(EMEAリーグは2位通過も)し、プレイオフからの出場となっているのは次の4チーム。

EDward Gaming歴史的勝利

VCT Masters Tokyo EDward Gaming
©VALORANT Champions Tour@ValorantEsports

EDward Gamingが今大会プレイオフまで進出する歴史的勝利を上げました。

国際大会初勝利

EDward Gamingはこれまで2回国際大会に出場しており、今回が3度目の挑戦。過去2大会では1勝を獲得することができずにいました。しかし、今大会でついに国際大会1勝目を獲得。しかもその対戦相手はNatus Vincere。Natus Vincereは全員が国際大会で優勝経験があるという超強豪チームです。

さらに注目したいのはパールでマップを獲得しての勝利となったことです。EDward GamingはVCT2022 ChampionsではPaper Rex相手にパールで11-13で敗北。VCT LOCK//INでは100Thieves相手に12-14で敗北とあと1歩が届かない悔しい敗戦をしてきました。Natus Vincere戦でもオーバータイムまでもつれ込みましたが何とか勝利を収めることができました。試合中のZmjjKK vs cNedのオペレーター対決もアツいものがありましたね。

プレイオフ進出

Natus Vincere戦で勝利できたことが大きかったのか、自信をつけてさらに撃ち合いに磨きがかかり、プレイオフ進出をかけて再戦となったT1戦ではDay1の結果が嘘かのような圧勝をしました。VCT2022 Masters Stage1でZETA DIVISIONがDRXに負けてから快進撃をしてリベンジを果たしたあの姿を見ているようでしたね。

VCT Masters Tokyoでは「ランクアップ」がメインテーマとなっています。また、日本語配信ではオープニングがアニメ風だったりしたこともあり、ランクアップだけでなくプレイヤーには主人公性も求められていると語っていました。今大会の快進撃を見て、グループステージまでのVCT Masters Tokyoの主人公は間違いなくEDward Gamingでしょう。

プレイオフ初戦組み合わせ

VCT Masters Tokyoプレイオフ 組み合わせ
©VALORANT Champions Tour@ValorantEsports

VCT Masters Tokyoプレイオフ初戦の組み合わせは次のようになります。

プレイオフもグループステージ同様にダブルエリミネーション方式になっています。

VCT Mastesr Tokyoプレイオフ結果

次にVCT Mastesr Tokyoの中でもプレイオフ、ベスト3までの結果について見ていきましょう。

Team Liquid vs EDward Gaming

Team Liquid獲得ラウンドマップEDward Gaming獲得ラウンド
13ヘイブン9
8スプリット13
13ロータス11

LOUD vs Evil Geniuses

LOUD獲得ラウンドマップEvil Geniuses獲得ラウンド
7フラクチャー13
5アセント13
-ロータス-

Fnatic vs NRG

Fnatic獲得ラウンドマップNRG獲得ラウンド
13フラクチャー9
13バインド4
-スプリット*

Paper Rex vs DRX

Paper Rex獲得ラウンドマップDRX獲得ラウンド
13スプリット10
13バインド10
-フラクチャー-

EDward Gaming vs LOUD

EDward Gaming獲得ラウンドマップLOUD獲得ラウンド
13ロータス6
13フラクチャー10
-バインド-

DRX vs NRG

DRX獲得ラウンドマップNRG獲得ラウンド
11パール13
5ヘイブン13
-スプリット-

Team Liquid vs Evil Geniuses

Team Liquid獲得ラウンドマップEvil Geniuses獲得ラウンド
2フラクチャー13
9ヘイブン13
-スプリット-

Paper Rex vs Fnatic

Paper Rex獲得ラウンドマップFnatic獲得ラウンド
5ロータス13
7バインド13
-スプリット-

Team Liquid vs NRG

Team Liquid獲得ラウンドマップNRG獲得ラウンド
12ヘイブン14
13アセント8
5スプリット13

Paper Rex vs EDward Gaming

Paper Rex獲得ラウンドマップEDward Gaming獲得ラウンド
14フラクチャー12
9スプリット13
13ロータス8

Fnatic vs Evil Geniuses

Fnatic獲得ラウンドマップEvil Geniuses獲得ラウンド
13ロータス3
9フラクチャー13
13スプリット11

NRG vs Paper Rex

NRG獲得ラウンドマップPaper Rex獲得ラウンド
13パール15
13ロータス6
11バインド13

国際大会2連覇に準備万端のFnatic

プレイオフ全勝でグランドファイナル進出を決めたのがFnatic。VCT LOC//IN、VCT EMEAリーグに引き続き圧倒的な強さを見せつけています。

完璧なFnatic

FnaticはこれまでのValorantのプロチームでは見たことのないレベルの完成度になっています。アビリティを使った撃ち合いのうまさは中でも別格ですね。さらにどのプレイヤーがどんな人数不利状況になっても逆転してラウンド取得してしまうチームの全員がエースレベルにもなっています。

アッパーファイナルの試合終了後インタビューでAlfajerは「Fnaticに弱点はないのか」という質問に対して「プレイ中のコミュニケーションで少しストレスを感じることはあるが、それ以外に弱点はない」と答えていました。

勝敗を分けた1秒

アッパーファイナルのFnatic vs Evil Geniusesは本当にどちらが勝ってもおかしくない試合展開でした。そんな試合の勝敗を分けたのが最終マップ・スプリットのラウンド取得数12-11でFnaticにとっては試合の勝利、Evil Geniusesにとってはオーバータイム突入をかけたラウンド。

ラウンド序盤に2人を失ったFnaticは中盤で何とか人数イーブンまで持ち込みます。しかし、設置を始められるタイミングとなったのがラウンド時間残り30秒。まずはEvil Geniusesはショーストッパー、ペイント弾で設置阻害。残り6秒で人数状況2vs2になりながらもFnaticは無理やり設置に向かいます。設置中にもLeoがJAWGEMOをキルして何とか設置カバーをします。それに対してEthanも逃さず、設置中のプレイヤーを残り2秒の段階でキル。

Ethanが残り2秒生存すればオーバータイム突入。しかし、最後はLeoがスモーク中で設置しているプレイヤーをキルしたEthanの位置を的確に撃ち残り1秒残してディフェンダーサイドのプレイヤーをせん滅してラウンド取得に成功し、試合に勝利しました。

全員がチームを救うPaper Rex

VCT Masters Tokyo Paper Rex
©Paper Rex@pprxteam

Fnatic戦では惨敗するものの、EDward Gaming、NRG戦ではd4v41がパシフィックリーグ中に見せたような活躍を見せ、mindfreakも立ち回りで支え、CGRSはsomethingの代わりに試合に出るというプレッシャーをはねのけてチームを救うプレイを何度も見せてくれました。もちろんJingggもきっかけを作るようなキルやチームを救うマルチキル、f0rsakeNはNRG戦では2度のエースを獲得するという活躍を見せてくれました。

特に注目してほしいのはCGRS。EDward Gaming戦ではあと1ラウンドで試合に勝利するというラウンドの最後の1vs1を制して勝利。そのあとのCGRSのガッツポーズには彼がこの大会で背負ってきたものをすべて表していました。また、NRG戦でオーバータイムのラウンド状況13-13で迎えた第27ラウンドでは完璧な立ち回りで2人キルをし、スパイク設置に向かう時間のない中、生存してラウンド取得を狙うs0mを残り1秒でキルしチームを救うシーンもありました。

s0mもシーズン序盤はNRGで1人だけ国際大会優勝経験がなく、どれだけ活躍できるのかといわれていたプレイヤー。しかしながらチームを最高のコントローラーとして支えてきました。どこか似たような境遇のs0mとCGRSの1vs1には何か感じるものがありましたね。

Evil Geniusesのストーリー

VCT Masters Tokyoで一番驚かれているのがEvil Geniusesの活躍でしょう。

VCT アメリカズリーグはギリギリの通過

VCT アメリカズリーグではプレイオフ進出は6位で決めています。さらにその6位も自力の結果だけでは足りずに、最後はほかのチームの勝敗によって決まったものでした。リーグラウンドで2勝5敗になってしまった時期もありました。

しかし何とか進出したプレイオフでは初戦NRGにマップカウント2-1で勝利すると、続くリーグランドで1敗しかしていないCloud9相手にマップカウント2-0、試合内容でも圧倒して見せました。

1マップも落とすことなくアッパーファイナル進出

VCT Masters Tokyoに来てからは、グループステージからのスタートだったのにもかかわらず、1マップも落とすことなくアッパーファイナル進出を決めました。VCT アメリカズのリーグランドの成績からこの結果を予想できた人はいないのではないでしょうか。

アッパーファイナルではFnaticにマップカウント1-2で敗れるものの1秒が勝敗を分けるような接戦となりました。

VCT Masters Tokyoベスト3進出チーム

VCT Masters Tokyoのベスト3進出チームは次のチームになります。

そしてローワーファイナルはEvil Geniuses vs Paper Rex。勝利したほうがグランドファイナルでFnaticと対戦することになります。ベスト3チームはきれいにEMEA、アメリカズ、パシフィックのチームが1チームずつという結果になりましたね。

VCT Masters Tokyoローワーファイナル結果

VCT Masters TokyoのローワーファイナルはEvil Geniuses vs Paper Rex。どちらもグランドファイナルでFnaticにリベンジするために戦います。

Evil Geniuses獲得ラウンドマップPaper Rex獲得ラウンド
13フラクチャー7
12ロータス14
10スプリット13
13パール6
13アセント8

人数をかけるEvil Geniuses

Paper Rexは「W Gaming」と呼ばれるほど推進力のあるチーム。個人の圧倒的なパワーで打開しようとする場面も多くあります。しかし、Evil Geniusesは1人で当たるのではなく、しっかりと人数をかけて当たることによってうまく対応して見せました。

また、キルジョイのBoostioがオペレーターを持ったりしていたため、Paper Rexからするとデュエリストプレイヤーがオペレーターを持っているのか、キルジョイのBoostioがオペレーターを持っているのかの選択肢を常に迫られて難しいシチュエーションが続きました。

修正ができたPaper Rex

Paper RexはFnatic戦のロータスでは前半0-12と圧倒されていました。後半こそラウンドを取得するものの結果は5-13と前半の結果が大きく響くことに。しかし、続くEDward Gaming戦ではロータスで13-8で勝ち切り、Evil Geniuses戦でも14-12で勝利。オーバータイムの2ラウンドで7キル獲得するJingggの活躍は圧巻でしたね。

3rdマップのスプリットもマップ取得するものの、得意マップであったパールは逆にEvil Geniusesに奪われ、最終マップはアメリカズリーグのチームが強いとされているアセントで敗れ、ローワーファイナル敗退が決定しました。今大会はサブメンバーのCGRSを入れての大会に。練習期間も大会前は10日間程度。それでもここまでたどり着いたPaper Rexは間違いなく世界でも強いチームであることを証明しました。

3つのリーグの1位通過を破ったEvil Geniuses

なんとVCT Masters TokyoでEvil GeniusesはローワーファイナルでPaper Rexに勝利したことによってEMEA、アメリカズ、パシフィックリーグの1位通過チームすべてに勝利したことになりました。アメリカズリーグではリーグラウンドの通過をほかのチームの勝敗にゆだねたとは思えない結果ですね。

この結果もDemon1を獲得し、一時はキルジョイを使わせたものの、最終的にはデュエリスト運用することを決断したコーチやチームの判断があってこそでした。EMEA、アメリカズ、パシフィックリーグの王者を破り、グランドファイナルではVCT LOCK//INの王者に挑みます。

VCT Masters Tokyoグランドファイナル結果

VCT Masters TokyoのグランドファイナルはFnatic vs Evil Geniuses。

Fnatic獲得ラウンドマップEvil Geniuses獲得ラウンド
13ロータス8
13スプリット11
14バインド12
-アセント-
-ヘイブン-

Fnaticが国際大会2連覇達成

グランドファイナルのFatic vs Evil GeniusesはFnaticがマップカウント3-0で勝利。Valorant史上初の国際大会2連覇を達成しました。そしてChronicleはグランドファイナル進出は4回、国際大会優勝は3回と唯一無二のプレイヤーになりました。

最終マップのバインドではFnaticが7-12から7ランド連取で逆転優勝。マップカウントこそ3-0になりましたが、間違いなくグランドファイナルにふさわしい接戦でした。

Fnaticのロータス・マップ取得率100%

Fnaticのロータスの強さは圧倒的でした。VCT EMEAリーグでは8回、VCT Masters Tokyoでは3回ロータスで戦いましたが、そのすべてで勝利。特に防衛側のラウンド取得率は圧倒的でした。VCT Mastesr Tokyoのロータス・防衛側のラウンド取得率は88%。12ラウンド行えば、10ラウンドはFnaticが取得してしまう計算になります。

試合内容を見ていても相手の動きの誘導、少人数戦の強さどれをとっても圧倒的でした。

Evil Geniusesの意外な構成

最終マップのバインドでEvil Geniusesは意外な構成で勝負することを決めました。その構成はなんとレイナ・チェンバー構成。スピード感あふれる攻め、ワンピックをして引けるエージェントであるレイナ・チェンバーを生かした強気な守り方が印象的でした。

最後の最後で詰めてくるところを徹底した2段で待つといった対応をされてしまうものの、この構成で勝負に出たことは間違いではなかったことを証明してくれました。次の大会ではチェンバーの強化が入ったパッチへと移行するので、もしかすると再びDemon1のチェンバーを見ることができるかもしれませんね。

Evil Geniusesの意外な構成としてはフラクチャーのソーヴァ構成もありますね。どのマップでもC0Mのソーヴァを使った連携は驚異的なものでした。リコンボルトと合わせてダブルピークしているシーンもありましたね。グランドファイナルではアッパーファイナルで勝利したFnatic側に2マップのBAN権利が与えられており、フラクチャーで勝負できなかったこともグランドファイナルの結果に大きく影響したことでしょう。

VCT Masters Tokyo最終結果

FNATIC VCT Masters 東京
©FNATIC公式Twitterアカウント@FNATIC

VCT Mastesr Tokyoの最終結果は次のようになりました。

1位Fnatic
2位Evil Geniuses
3位Paper Rex
4位NRG
5-6位Team Liquid
5-6位EDward Gaming
7-8位DRX
7-8位LOUD
9-10位T1
9-10位FUT Esports
11-12位Natus Vincere
11-12位Attacking Soul Esports

まとめ

今回はVCT Masters Tokyoの結果について紹介してきました。たったの1秒が勝敗を分けるような試合もあり、非常に緊迫した面白い試合ばかりでしたね。EDward Gamingもベスト6で敗れる形にはなりましたが、間違いなくChampionsでまた活躍を見せてくれることでしょう。また、ベスト3にはEMEA、アメリカズ、パシフィックのチームが1チームずつとなり、どの地域もレベルが拮抗していることがわかります。

VCT Championsには今大会に出場したチームのほとんどが出場します。今大会の結果を踏まえて各チームがChampoinsではどんな試合を見せてくれるのか非常に楽しみですね。

ピナクル VCT