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8月19日19時に大ニュースが飛び込んできました。先日ALGS Year3 LCQ APAC Northで1位通過となり、世界大会に再度出場することが決定していたCrazy Raccoonが、突如ALGS Year3 Championship出場辞退を発表しました。大人気eスポーツチームであるCrazy Raccoonの出場辞退は日本だけでなく海外選手からも驚きの声が多く上がっています。

今回はそのような決断があった背景、そして他のCRメンバーの反応をまとめてお伝えします。またALGS Year3 Championshipへの影響やCrazy Raccoon APEX部門の今後についても詳しく解説していこうと思います。

ALGS Year3 Championship出場辞退の理由は?

出場辞退理由は、RAS選手に対する軍隊への召集です。Crazy Raccoon公式HPで『軍隊入隊の召集がかかっており、今後プロとしての活動を続けることが難しい状況にありました。またこれに伴うストレスを感じており、Championshipに向けた練習に集中することが難しく、チーム全体に迷惑をかけることを彼自身深く懸念しておりました』と発表がありました。

韓国では成人男性におよそ1年半~2年の間の兵役が義務付けられています。FPS選手にとって1年半~2年はかなり長い期間です。もし復帰できたとしても、ブランクや年齢による動体視力の衰えなど数多くの弊害があると考えられます。またLoLといった競技シーンの歴史が長いゲームもありますが、APEXはプロリーグが始まってから3年目です。ゲームの寿命といった要因も考えると、兵役によりキャリアを中断せざるを得ないことは、確かに相当なストレスになることが容易に想像できます。

他のメンバーの反応

Mainy選手は配信で、様々な出場するための策を考えたが難しかったこと、そして最終的に2人で出ること等も考えたが、他にも出たいチームがあるならそちらに譲った方がいいのではという決断に至ったと話してくださいました。

Parkha選手も発表後すぐに行った配信でどうしようもなかったこと、そしてこれが現在のCR APEX部門の実質的な解散であることを伝えていました。Parkha選手自身が何かのツールを使い韓国語を日本語へ翻訳したものを配信に載せていたため、一部伝わり方が難しい部分もあったかと思いますが、配信の様子を見るとこの決断を下した背景に悲痛な思いがあったことが伺えます。

実際3人は、配信やX(Twitter)で何度もファンに対して謝罪の気持ちを伝えていました。選手個人のどうしようもならない事情で出場できないことに関して謝罪している姿は、見ている私たちにとっても本当に辛いです。

ALGS Year3 Championshipへの影響は?

ここからはALGS Year3 Championshipへの影響を3つの観点から考えていきたいと思います。

繰り上げがあるのか?

まず1つ目は繰り上げがあるのかという点です。Crazy Raccoonは先日行われたALGS Year3 LCQ APAC Northではマッチポイントルールで見事優勝を獲得。APAC NORTHリージョン1位通過となりました。そのため、Crazy Raccoon出場辞退による繰り上げがある場合、先日のLCQの成績から考えると、3位のLaugh Taleが繰り上げで世界大会出場となります。

しかしこのチームはプロゲーミングチームに所属していないため、残りおよそ3週間という限られた時間でイギリスに行く準備ができるのかが不明です。そうなると4位のHAOが繰り上げ出場となる可能性が出てきます。あくまでも繰り上げがある場合の話ですが、どのようになるか注目していきたいポイントとなります。

グループステージでのグループ分けの影響は?

2つ目は、繰り上げがあった場合NORTHEPTIONや繰り上げチームはどのグループに入るのかという問題です。LCQの結果による繰り上げがあった場合、NORTHEPTIONが2位から1位になることやグループ分けのルールにより、Crazy Raccoonより下位の成績で通過したチームのグループ分けに大きく影響が出る可能性が出てきます。現在世界大会のスクリムが開催中で、ランドマーク争いがまだまだ起きている状況です。そのような中でグループが変わるとなると、ランドマークがかぶってしまうチームが新たに出てきてしまい、すべてのチームに影響が出てきます。特にCrazy Raccoon辞退によりグループが変わってしまうチームにとっては、後からランドマークを取りに行ったり、場合によっては元々予定していたランドマークを変更せざるを得なくなる等、かなり厳しい状況になることが予想されます。

繰り上げがなかった場合どうなるのか

最後に繰り上げがなかった場合の影響です。繰り上げがなかった場合、39チームでの大会となります。現状グループBにいるチームは、グループステージを毎回19チームで戦うことになるので、非常に有利になると思われます。
おそらく公平性を保つため、このような措置がとられる可能性は低いことが予想されます。

Crazy Raccoonの今後

Crazy Raccoonは現状ALGS YEAR 4スプリット1プロリーグの出場権は保持できていると考えられます。それは、公式ルールブックで「Year3の世界大会に参加した全チームがプロリーグ出場権を得る」と明記されているからです。そのためチームとしての出場権は得ることができますが、現状メンバー変更は必須です。さらにMainy選手が配信で、「自分も兵役が終わっておらず、他のメンバーもおそらく終わっていない。いつ兵役に呼ばれるかわからない」と話していました。できれば今いるMainy選手、Parkha選手+1名でALGSにまた出てくれることを願っています。もちろん他のAPEX部門の選手でも構わないので、出場して活躍している姿が見たいです。CRがいないALGSは寂しいと私たちは感じています。

まとめ

正直、このニュースをお伝えすることが非常に心苦しいというのが私たちの本音です。できれば世界大会で大活躍するCrazy Raccoonのニュースをお届けしたかったです。APAC NORTH地域の発展に尽力したRAS選手の競技シーンへの貢献度は計り知れません。兵役が無事終わり、そしてRAS選手がどのような形であれ復帰してくれることを我々は望みます。

そしてその時までAPEXそしてALGSが続いていること、APAC NORTH地域が更なる発展を遂げていることを祈るばかりです。そのためにもALGS Year3 ChampionshipではAPAC NORTHチームが飛躍することを願っています。