プロeスポーツチームENTER FORCE.36が複数のチャリティ企画に参加 子供に希望を与える若い流れ

EnterForce.36のロゴ

 eスポーツは現在若年層を中心に大きなムーブメントを巻き起こしている。現実世界と複合させたAR系コンテンツから、アナログの専用コントローラーを用いた直感に頼る操作、そして手持ちのコントローラーやキーボードを用いた精密入力が求められる世界で繰り広げられるパフォーマンスは、多くの人を虜にしてやまない。

 その一方で、世間的に見ればまだeスポーツというものに対して全面的な好評価が下されているという状況ではない。特に日本においてはテレビゲームにおける立役者とも言える国ながら、勤勉な国民性と相まって高年齢層に対してはそこまでウケが良くない状態が続いている。これからの時代に文化としてこの手のコンテンツを定着させるには、全年齢層を唸らせるだけの別側面からの取り組みも必要になってくる。

 そんな中、エンターフォースサーティーシックス株式会社は12月25日にプレスリリースを発表。同社が運営を担当しているプロeスポーツチーム ENTER FORCE.36が、2024年に続き「子どもたちの未来に希望を届ける」クリスマスチャリティ企画を、2025年も大阪・福岡の計7施設にて実施したことを報告した。当企画は、世界中の大会で戦い続けて獲得した賞金および、同チームの活動から生まれた利益、パートナー企業からのチャリティ支援を財源として行われるものであり、今年は空のエンターテインメント集団 étoileとのオフィシャルパートナーシップにより、eスポーツ史上初となる「クリスマスドローンショー」も実施したとの事である。

 今回対象となったのは合計7つの施設である。12月16日(火)は市立岸和田市民病院への訪問とドローンショーの実施、12月17日(水)には近畿大学病院への訪問とプレゼントを行っている。なお17日の近畿大学病院訪問に際し、南海電鉄グループeスタジアム株式会社(代表取締役社長:加藤 寛之 )は小児科・思春期科のプレイルームを訪問し、高性能パソコンを寄贈した。ENTER FORCE.36の選手と共に、ゲームを通したレクリエーションも行ったという。同日にはもう一箇所、子ども食堂 チェリーという施設を訪問しており、こちらでは子供への喫食の提供の際にプレゼントを渡している。

 12月18日(木)は周産期医療施設である大阪母子医療センターを訪問。小児病棟へ選手が訪れ、プレゼントの寄贈と交流を行っている。そして12月24日(水)は福岡・飯倉の放課後等デイサービス施設3箇所へ選手たちが訪問。クリスマスプレゼントを届け、選手が直接交流する流れとなっており、同チーム所属のHurt選手は毎年この時期にチャリティとして訪問を行っているとの事であった。

子供たちを支える企画と重要性

 この手の企画については、何もこれが初めての試みというものではない。福岡県を拠点とするプロeスポーツチームであるDELTA ESPORTSや、一般社団法人 千葉県eスポーツ連盟などの団体は、それぞれ「FDCチャリティー」というイベントを開催している。FDCとは「Friend Dream Cup」の略称であり、様々な配信者やチームが協力してリレー配信やイベントを開催。そして得られた収益を児童養護施設へと寄付するというチャリティーイベントとなっている。協賛企業からの支援金や、配信の際に得られるスーパーチャットなどもその対象となっており、まだまだ開催回数こそ少ないものの定着すれば非常に大きな意義のある企画と言えるだろう。

 同企画はただ「チャリティー活動」というだけにとどまらず、eスポーツ競技やプロチームに対する明確な好評価に繋がる可能性を秘めている。というのも、現状日本国内のeスポーツに対する目線は厳しい現状だ。ゲームの様な娯楽要素が強く出ている上に国外では賭博の対象となっている事も相まって、国内でのプレイヤーに対して「遊んでいるだけ」と評価を下す層がまだまだ多い。そこで彼らの活動が社会的に意義を持つものであると示すことは、巡り巡ってeスポーツに対する評価を「意味のあるもの」として定着させる事に繋がるのである。

 もちろんプロ選手が中心となっているこの手のリーグ活動は、ひとえにビジネスライクな土壌の上で成立しているのは言うまでもない。しかしビジネスにおいても社会に対する貢献は、事業の社会的評価を押し上げる大事な要因として機能する。そして、彼らが支援した対象の中から将来非常に有望なプレイヤーが現れる可能性も決してゼロではないのである。

 ゲームが好きな子供たちは多く、そしてゲームが好きな子供たちが大人になっても輝ける場所の一つがeスポーツ界隈である。その火を絶やさないためにも、幸せをお裾分けしていくような流れが末永く継続してほしいと願わずにはいられない。

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