ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025 Division F 第8節終了、混迷の戦局はまだ続く

 株式会社カプコンは、11月11日(火)に行われた「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025 Division F 第8節」の試合速報を11月12日に発表した。前回はプレイオフ進出へのボーダーラインが10ポイント差という逆転可能な圏内であっただけに、今回の結果次第で進出チームの入れ替わりもあるかと見られる状況であった。

SFL 2025 第8節の画像

REJECTが怒涛の攻めで一気に躍り出る

 第一試合はREJECTとVARRELの試合である。VARRELは現在下位ランクのため、ここで負ければ後が無い状況だ。何としてもストレート勝ちを納めるのが必須だが、そこはREJECTもトップランクのチームであるため譲る義理はサラサラ無い。そういった情勢下で始まった第一試合は驚異の展開を見せた。

 先鋒の「ときど選手」、中堅の「LeShar選手」はそれぞれVARRELにストレート勝ち。先日活躍を見せたマゴ選手も中堅の試合で下されてしまい、VARRELの望みが繋がるのは大将戦の結果次第となる。大将戦は「ふ~ど選手」のエドに対し、「水派選手」の舞が登場。序盤はふ~ど選手が堅実な試合展開でリードするも、水派選手の無敵技暴れや画面端での強烈な攻めでお互い2勝2敗、後の無いファイナルラウンドへと試合が進む。お互い体力が僅かとなったファイナルラウンドにて、ふ~ど選手は画面端の読み合いを制し見事勝利。REJECTは見事ストレート勝ちで試合を制した。今シーズンでは3回目の40-0のストレート勝ちでプレイオフ進出を濃厚にしたREJECTの強さは相当のものであり、ここからストレート負けを喫してもプレイフへの進出が可能となる240ポイントを積み重ねた。

因縁のチーム同士の大接戦

 第二試合はZETA DIVISION GeeklyとDetonatioN FocusMeの対戦カードとなる。3位・4位と拮抗し合う両チームによる対戦ともあって、この試合の結果次第で順位変動となる可能性もある組み合わせだ。この試合も白熱した展開が繰り広げられた。

 先鋒戦は「GO1選手」、中堅戦は「ひかる選手」が勝利。中堅ではまさかの板橋ザンギエフ選手が敗退となり、両チームがスコア10-10で迎えたプレイオフ進出を争う大一番の大将戦だ。大将戦を任されたのは「ももち選手」と「竹内ジョン選手」の両名。ももち選手のエドは持ち前のリーチを生かし、ジェイミーの強化要素である酔いレベルを上げさせない見事な立ち回りを見せる。一方で竹内ジョン選手もバーンアウトかつ体力僅か、絶体絶命の状況を飛び道具回避可能な「爆廻」での弾抜けで切り抜けるなど、随所で好プレイを見せた。しかしももち選手の盤石の守りを崩すには至らず、ももち選手が先に3勝を勝ち取り、結果は3-1でZETA DIVISION Geeklyの勝利となった。今回ZETA DIVISION Geekly側は合計180ポイントを獲得。このスコアがプレイオフ進出のためのボーダーラインとして再設定される形となった。

粘り強い戦いを見せる燻し銀の奮戦

 第三試合は広島 TEAM iXAとFUKUSHIMA IBUSHIGINの対決だ。FUKUSHIMA IBUSHIGINは現状勝ち星の少ないチームであり、これまでのスコアは90ポイントともあってプレイオフ進出はかなり難しいとされている。一方の広島 TEAM iXAは現状REJECTとトップ争いを繰り広げるチームであり、おおよそストレート勝ちを喫するのではないかというのが大方の予想であった。だがここで試合は思わぬ展開を見せる。

 先鋒戦では、「ジョニィ選手」がなんと今回のイベントにおいて初勝利を飾る。まさかのFUKUSHIMA IBUSHGINが先制を取った。しかし広島 TEAM iXAもこのまま勝ちを譲る程甘くはない。続く中堅戦では「ひびき選手」が勝利し、10-10の同点となり決着は大将戦へともつれ込む。大将戦では、最年少のエース、19歳の「あでりい選手」のエドに対して「鶏めし選手」のダルシムが挑む。鶏めし選手のダルシムによるヨガフロートや伸びる手足のリーチの長さでダルシム優位の試合展開にしようとするが、飛び道具への「ジャストパリィ」、的確な差し返し、正確な対空であでりい選手は試合の流れをコントロール。鶏めし選手も対空を起点とした見事な画面端でのしのぎなど好プレイを見せたものの、あでりい選手に流れが傾き、遂にそれを取り返すことはできなかった。試合は30-10で「広島 TEAM iXA」が勝利。広島 TEAM iXAは現在1位のREJECTとは20点差の220ポイントを付けている。一方で今回一勝を納めたFUKUSHIMA IBUSHIGINも合計ポイントが100ポイントと3桁の大台に乗り、ポイントではVARRELと同スコアに追いつく様相となった。

逆転の目が出にくい様相へ

 今回の第8節の展開により、ポイント差がより開き、プレイオフ進出は下位チームにとっては難しくなる状況となった。REJECTは240ポイントで1位、広島 TEAM iXAは220ポイントで2位、3位はZETA DIVISION Geeklyで180ポイント。このスコアがプレイオフ進出のボーダーラインだ。DetonatioN FocusMeは4位で150ポイント、VARRELとFUKUSHIMA IBUSHIGINは同スコアの100ポイントで、それぞれ5位と6位につけている。

 後2節あるSFLのスケジュールにて、今後ZETA側が全敗し、ボーダーラインの180ポイントから変動が見られないという前提であれば、DetonatioN側は1回ストレート勝ちを達成する事で最低でも190ポイントとなり進出の可能性が出てくる。一方で下位2チームは残り2節をストレート勝ちする事で獲得できる80ポイントが命綱だ。それもZETA側が一勝もしないという前提であるため、プレイオフ進出は茨の道となるだろう。

 トップ2チームはスコア差20という事で、今後まだ順位変動の可能性は大いにある。どこまで試合がもつれ込んでいくか、今後の展開にも期待出来そうだ。

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